店舗サイトのスマホ対応・表示速度・HTTPS・改ざん対策|Core Web Vitals の基準と測り方

最終更新 LocalBase 編集部監修: 寺師 岳見
効果の目安マップ低通常検索中AI 検索低見方

結論: 技術面で最優先なのは、改ざんされていないことと、スマホでちゃんと見られることです。表示速度(Core Web Vitals)は「良好」に近づけるほどよいものの、順位を決める主な要因ではありません。Search Console に登録し、「セキュリティの問題」と「ページ」を月に 1 回見るだけで、深刻な問題の多くは早く見つけられます。

技術面は順位にどのくらい影響するか

項目 影響
改ざん(ハッキング) 気付かないと、検索結果に警告が付いたり、意味不明なページが大量にでき、順位とアクセスを大きく失う。最も深刻
スマホ対応 Google は、スマホ用の Googlebot でページを読んで評価している。スマホで内容が欠けると、その分は評価されない
表示速度(Core Web Vitals) Google は、順位を決める際に考慮する要素の一つとしている。ただし、内容の関連性に比べれば小さく、「良好」でも上位が約束されるわけではない
HTTPS 順位への効果は小さいが、HTTP のままだとブラウザに「保護されていない通信」と表示され、問い合わせフォームが使われにくくなる

スマホ対応

スマホでの見え方が評価の基準

Google は、ページの評価にスマホ用の Googlebot を使っています(モバイル ファースト インデックス)。2024 年 7 月以降は、すべてのサイトをスマホ用の Googlebot で読んでいます。スマホ版で省いた内容は、評価されないと考えてください。

確かめること よくある問題
スマホで、NAP・営業時間・サービスの説明が PC と同じだけ載っているか スマホ版で料金表やアクセスを省いている
文字が小さすぎないか、横にはみ出していないか PC 用の幅のまま、拡大しないと読めない
ボタンやリンクが指で押せる大きさか 電話ボタンと予約ボタンが近すぎて押し間違える
ページを開いてすぐ、画面を覆うポップアップが出ないか クーポンや LINE 登録の大きなポップアップで、内容が見えない
電話番号をタップして発信できるか 電話番号が画像、または発信リンクがない

モバイルフレンドリーテストは廃止

Google の「モバイル フレンドリー テスト」と、Search Console の「モバイル ユーザビリティ」レポートは、2023 年 12 月に廃止されました。今は次の方法で確かめます。

  • 実際のスマホで見る: iPhone と Android の両方で、リンク先ページ・サービスページ・予約までの流れを確かめるのが一番確実です
  • Chrome のデベロッパーツール: PC の Chrome で、スマホの画面サイズを再現して表示できます
  • Lighthouse: Chrome に組み込まれた診断ツールで、スマホでの表示速度や、文字の大きさ・押しやすさなどの問題を指摘してくれます

表示速度(Core Web Vitals)

基準

Google は、ページの使いやすさを測る指標として Core Web Vitals を定めています。実際の利用者のアクセスのうち 75%(75 パーセンタイル) が次の値を満たしていれば「良好」です。

指標 何を測るか 良好 店舗サイトでの主な原因
LCP(Largest Contentful Paint) いちばん大きな画像や文字が表示されるまでの時間 2.5 秒以下 最初に表示する大きな写真(スライドショー)が重い
INP(Interaction to Next Paint) タップなどの操作から、画面が反応するまでの時間 200 ミリ秒以下 予約ウィジェット、チャット、広告、計測タグなどのスクリプトが多い
CLS(Cumulative Layout Shift) 表示中に画面がずれる量 0.1 以下 画像の大きさを指定していない、後から出るバナー、埋め込みの地図や SNS

INP は、2024 年 3 月に、それまでの FID(最初の操作の遅延)に代わって指標になりました。FID の数値を説明している古い記事は、今の基準ではありません。

測り方

ツール 分かること 向いている場面
PageSpeed Insights 実際の利用者のデータ(過去 28 日間、Chrome の利用者から集めたもの)と、その場で測った診断結果の両方 まず 1 ページを測る。主なページを月 1 回
Lighthouse(Chrome のデベロッパーツール) その場での診断。改善点の一覧 直したあとの確認、公開前の確認
Search Console の「ウェブに関する主な指標」 サイト全体で、「良好」「改善が必要」「不良」のページのまとまり アクセスの多いサイトの全体の傾向

読み方の注意です。

  • 実際の利用者のデータを優先する: PageSpeed Insights の上の段(実際のユーザーの環境で評価する)が、Google の評価に近い数値です。下の段の点数(100 点満点)は、その場の 1 回の測定で、測るたびに変わります
  • 小さな店舗のサイトは「データ不足」になりやすい: アクセスが少ないと、実際の利用者のデータが集まらず、Search Console のレポートも空になります。その場合は Lighthouse の診断で、大きな問題がないかだけ確かめれば十分です
  • 点数を 100 にすることを目標にしない: 「良好」の範囲に入っていれば、それ以上の改善の効果は小さくなります。予約や電話のしやすさを犠牲にしてまで点数を追う必要はありません

店舗サイトが遅くなる原因と直し方

原因 直し方
最初の画面の写真が大きすぎる(数 MB の写真をそのまま) 横幅 1,600〜2,000 ピクセル程度に縮め、WebP などの軽い形式にする。最初の画面の写真は遅延読み込みにしない
トップのスライドショーで、写真を何枚も読み込む 最初の 1 枚だけにするか、枚数を減らす
Instagram の投稿一覧、Google マップ、YouTube、予約ウィジェットを 1 ページにいくつも埋め込む 必要なページだけに置き、画面の下の方のものは遅延読み込みにする。地図は地図の埋め込みの工夫を参照
WordPress のプラグインが多い・古い 使っていないものを削除する。速度だけでなく、改ざんの入り口にもなる
Web フォントを何種類も読み込む 種類と太さを減らす
安いサーバーで応答が遅い サーバーの応答時間を測り、遅ければ移転を検討する
画像の大きさ(幅・高さ)を指定していない 指定して、表示中のずれ(CLS)を防ぐ

HTTPS

  • Google は HTTPS を順位のシグナルの一つとしていますが、効果は小さいとされています。それより、HTTP のままだと Chrome のアドレスバーに「保護されていない通信」と表示され、問い合わせや予約のフォームが使われにくくなることの方が問題です
  • 今のサーバーや作成サービスの多くは、無料で HTTPS にできます

HTTPS にするときの手順と注意です。

  1. サーバーや作成サービスの設定で、SSL 証明書を有効にする
  2. http:// で来たアクセスを、https:// へ転送(301 リダイレクト)する
  3. ページの中の画像やスクリプトが http:// のまま残っていないか確かめる(混在していると警告が出る)
  4. GBP の「ウェブサイト」欄、予約リンク、SNS のプロフィールの URL を https:// に変える
  5. Search Console に https:// のサイトが登録されているか確かめる
  6. 証明書の期限切れに注意する(自動更新の設定を確かめる)

改ざん(ハッキング)対策

改ざんされるとどうなるか

  • 検索結果に「このサイトはハッキングされている可能性があります」という警告が付いたり、ブラウザに警告画面が出たりして、利用者が開かなくなります
  • 日本語キーワードハックと呼ばれる手口では、サイトの中に、偽ブランド品などを売るための意味不明な日本語のページが、ランダムな URL で大量に作られます。検索結果に、店舗と関係のない商品名のページが並ぶようになります
  • 検索エンジンから来た人だけを詐欺サイトへ転送する手口もあります。店舗の人が自分でサイトを開いても普通に見えるため、気付くのが遅れます
  • Google のスパムポリシーでは、ハッキングされたコンテンツは違反の一つです。直すまで、サイト全体の評価が下がったままになります

見つけ方

確かめ方 改ざんの兆候
Search Console の「セキュリティの問題」 ハッキングされたコンテンツ、マルウェアなどが報告されている
Search Console の「ページ」 インデックスされたページが、身に覚えなく急に増えている
Search Console の「設定」→「ユーザーと権限」 知らない所有者が追加されている(日本語キーワードハックでよくある)
Google で site:example.com と検索 店舗と関係のない日本語の商品名や、見覚えのない URL のページが出る
スマホで、Google の検索結果から自店のサイトを開く 別のサイトに飛ばされる
URL 検査ツールで、怪しい URL を調べる 利用者には「ページが見つかりません」と出るのに、Google には別の内容が見えている

直し方の流れ

  1. Search Console の知らない所有者を削除する: 所有者を消しても、その人の所有権の確認トークン(サイトに置かれた HTML ファイル、meta タグ、DNS のレコードなど)が残っていると、所有権を取り戻されます。正規の所有者のもの以外は、トークンもすべて消します
  2. サーバーの中身を確かめる: 不正なファイル、.htaccess の不正な書き換え、見覚えのないプラグインやアカウントを探して削除します。WordPress なら、本体・テーマ・プラグインを公式のものから入れ直します
  3. 改ざんされる前のバックアップがあれば戻す: ただし、入り口になった弱点(古いプラグイン、推測されやすいパスワードなど)を直さないと、また改ざんされます
  4. パスワードを変える: サーバー、管理画面、FTP、データベースのパスワードをすべて変えます
  5. Search Console で審査をリクエストする: 「セキュリティの問題」から、直したことを説明して審査を求めます。Google は、審査にはほとんどの場合数日から数週間かかるとしています
  6. 不要な URL を整理する: 改ざんで作られたページは、削除して「ページが見つかりません」(404 か 410)を返すようにします

自分で直せない場合は、制作会社かサーバー会社に早めに相談してください。

防ぎ方

  • WordPress の本体・テーマ・プラグインを最新に保ち、使っていないものは削除する
  • 管理画面のパスワードを長く推測されにくいものにし、使えるなら 2 段階認証を有効にする
  • 管理者のアカウントを、退職者や契約を終えた制作会社のぶんまで定期的に整理する
  • 自動バックアップを設定する
  • 更新の担当者を決める: 「制作会社が作ったまま、誰も更新していない」サイトが最も狙われやすい状態です

複数店舗の場合

  • 店舗ごとに別のサイトやドメインを持っていると、どれか 1 つが古いまま放置され、改ざんの入り口になりがちです。可能なら 1 つのドメインの店舗ページにまとめます
  • 本部のサイトの Search Console を、本部の担当者が管理し、通知のメールを受け取れるようにしておきます

チェック項目

  • Search Console に登録し、通知のメールを受け取れる
  • 「セキュリティの問題」に何も出ていない
  • 知らない所有者・ユーザーが Search Console にいない
  • site: 検索で、関係のないページが出てこない
  • スマホで、NAP・営業時間・サービスの説明が PC と同じだけ見られる
  • 開いてすぐ画面を覆うポップアップがない
  • PageSpeed Insights で、リンク先ページの LCP・INP・CLS を確かめた
  • HTTPS になっていて、GBP の URL も https://
  • WordPress などの更新の担当者が決まっている

よくある質問

Q. PageSpeed Insights の点数が低いと、マップの順位も下がりますか? 表示速度がマップの順位に大きく影響するという検証はありません。ただし、点数の低さの原因が重い写真や埋め込みなら、スマホの利用者が待たされて離れているかもしれません。点数より、実際の利用者のデータが「良好」かどうかを見てください。

Q. 作成サービス(Wix・Jimdo など)を使っています。改ざんの心配はありますか? サーバーやシステムの更新はサービス側が行うため、WordPress を自分で管理するより改ざんの危険は小さくなります。ただし、管理画面のパスワードが漏れれば同じことが起きるので、パスワードの管理と、使っていない管理者の削除は必要です。

Q. サイトが改ざんされたら、GBP にも影響しますか? GBP そのものが停止されるわけではありませんが、リンク先のサイトに警告が出れば、GBP からサイトを開いた人も警告を見ることになります。リンク先のサイトの評価が下がれば、マップの順位にも響くと考えられます。

出典

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