業種別の MEO 対策|飲食店・美容室・医療・整骨院・小売・不動産で何が違うか

最終更新 LocalBase 編集部監修: 寺師 岳見

結論: GBP を整え、クチコミを集め、Webサイトと外部の情報をそろえる、という流れはどの業種も同じです。違うのは、メインカテゴリが何で決まるか、法律でどこまで書けるか、どの機能に手間をかけるか、利用者がどのポータルと見比べるかの 4 点です。医療機関と施術所(整骨院・鍼灸院など)は、ほかの業種と違い「広告してよい事項」そのものが法律で限られているので、ほかの業種のやり方をそのまま持ち込まないでください。

業種で変わる 4 つのこと

1. メインカテゴリの決まり方

LocalBase 編集部が 2026 年 10 月 2 日に「業種 + 東京の地名」で Googleマップを検索し、上位 20 店のメインカテゴリを数えたところ、業種によって次の 3 つの型に分かれました(詳しい数字は業種別カテゴリ名)。

型 例(編集部の調査) やること
ほぼ一択 「ラーメン 新宿」でラーメン屋 20/20、「メガネ 新宿」でメガネ店 20/20、「ピラティス 渋谷」でピラティス スタジオ 20/20 料理名・業態名どおりに選ぶ。差はカテゴリ以外の項目でつく
資格・届出で決まる 接骨院(柔道整復師)、クリニック・歯科(医師・歯科医師)、まつげサロン(美容師と美容所) 資格と届出に合うものから選ぶ。上位店の多数派でも、資格に合わなければ選ばない
上位店でも割れる 「内科 新宿」でクリニック・医院・診療所 7・内科医 7、「美容室 渋谷」で美容院の 2 種類が 10・10、「整骨院 新宿」で整体 13・接骨院 7 狙う検索語を決め、上位店の使い方と自店の実態の両方で選ぶ。変えたら順位を記録して比べる

同じ名前で中身が違うカテゴリ(「美容院」「歯科医院」「スーパーマーケット」などに 2 種類ずつある)や、業界の呼び方と一致しないカテゴリ(「整骨院」「審美歯科」というカテゴリはない)も、業種ごとに出てきます。

2. 書いてよい表現

GBP のビジネスの説明・サービス・投稿・クチコミへの返信は、店舗が自分で書いて公開するものなので、広告として読まれる前提で書きます。どの業種にも景品表示法(根拠のない No.1、不当な二重価格)とステルスマーケティングの規制がかかり、業種によって次の法律・規約が加わります。

業種 加わる法律・規約 GBP で特に関係するところ
医療機関・歯科 医療法と医療広告等ガイドライン 広告できる事項が限られる。体験談、術前術後の写真、自由診療の書き方、診療科名
整骨院・鍼灸院・マッサージ 柔道整復師法、あはき法、厚生労働省の広告ガイドライン(2025 年 2 月) 施術所の名前、「診療」「休診」などの言葉、保険の書き方、施術の効果
美容室・エステ・脱毛 薬機法(化粧品の効能の範囲)、医師法(脱毛など)、美容師法 施術で使う化粧品の効果、「永久脱毛」などの表現、まつげエクステの資格
飲食店 景品表示法のメニュー表示の考え方、健康増進法(喫煙) 食材・産地の表示、喫煙可能室の明示
小売 景品表示法の価格表示の考え方 「通常価格」との比較、チラシとの食い違い
不動産 宅地建物取引業法、不動産の表示に関する公正競争規約 物件の投稿(おとり広告・必要な表示事項)、「格安」「最高」などの用語、徒歩分数

Google にも、法律とは別の制限があります。アルコール、タバコ、規制されている医薬品、健康器具や医療機器、金融サービスなどは、投稿で割引・クーポン・価格を示したり、購入できるページへリンクしたりできません。Google の審査を通っても法律の問題は残り、法律上は問題がなくても Google に拒否されることがあるので、両方を確かめます。

3. 手間をかける GBP の機能

機能 主に使う業種 注意
メニュー・料理の注文・順番待ち 飲食店だけ メニューは全品。お酒は載せてよいが、お酒の割引の投稿は制限される
予約ボタン 飲食、美容、医療、整骨院 手数料のかかる予約サイトより自店の予約ページを優先する
サービス 美容、医療、整骨院、不動産 医療・施術所は、サービス名と説明が広告の規制を受けると考えて書く
商品 小売 物理的な商品のための欄。お酒・医薬品・医療機器は載せられない
個人のプロフィール 医療(医師・歯科医師)、不動産(担当者) 作るかどうかを事業所で決める。退職時の整理まで考える

4. 見比べられるポータルとクチコミの集まり方

利用者は、Googleマップとその業種のポータル(食べログ、ホットペッパービューティー、EPARK、SUUMO など)を行き来して店を決めています。業種ごとの主な媒体と、有料掲載をやめるときの考え方は業種別ポータルにまとめています。

クチコミの集まり方も業種で違います。LocalBase が以前、管理していた約 300 店舗の旧インサイトの数字(「ユーザーがビジネスを検索した方法」の合計の平均。集計の期間は記録に残っていません)を業種で比べると、飲食店 35,727、美容 6,103、クリニック 5,825、治療院 3,785 でした。検索でプロフィールが表示された回数の数字で、クリニックは飲食店の約 6 分の 1、治療院は約 9 分の 1です。今のパフォーマンスの数字とは比べられない古い参考値ですが、この差は来店の頻度や探し方の違いから生まれるもので、今も大きくは変わらないと考えられます。件数が少ない業種ほど、1 件のクチコミや数件の差で選ばれ方が変わります。

6 業種の比較

業種 メインカテゴリを決めるもの 書くときの主な制約 手間をかける機能 主なポータル クチコミの特徴
飲食店 料理名・業態名(ほぼ一択) お酒の販促の制限、メニューの食材表示、喫煙可能室の明示 メニュー、写真、料理の注文、予約 食べログ、ホットペッパーグルメ、Retty、ぐるなび 件数が多く、料理名が書かれやすい。キャンペーンの POP の違反が多い
美容室・サロン 業態と届出(美容所・理容所)。美容院は 2 種類 化粧品の効能の範囲、脱毛の表現、二重価格 サービス(価格)、予約、写真 ホットペッパービューティー 予約サイトのクチコミと分かれる。スタイリスト名を書いてもらう依頼は違反
歯科・クリニック 診療科と資格。内科などは上位店でも割れる 医療広告等ガイドライン(体験談、術前術後の写真、自由診療) サービス、診療時間、写真(院長・スタッフ) 医療情報ネット(公的)、EPARK、病院なび 不満のときに書かれやすい。「良い口コミを」と頼めない。返信は守秘義務
整骨院・整体・鍼灸 資格と施術の中心(保険か自費か) 柔整・あはきの広告の範囲、名称、保険の書き方 名前、サービス、時間の表記 エキテン、EPARK 体験談を自院の広告に使えない。回数券の勧誘への不満が出やすい
小売店 売場の中心。追加カテゴリを売場ごとに 価格の比較表示、お酒・医薬品の掲載不可 商品、在庫(Merchant Center)、商業施設の中の情報 エキテン、各社のアプリ 在庫・価格・接客が中心。通販の評価が混ざりやすい
不動産 「不動産仲介業」が主流。名前が似た別カテゴリに注意 表示規約(おとり広告、特定用語、徒歩分数)、宅建業法 店舗の情報、担当者のプロフィール SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホーム 件数が少なく、担当者名が書かれやすい。取引の情報に返信で触れない

規制のある業種で共通の考え方

  • クチコミは顧客が書いたもの、返信と転載は店の表示: 顧客が自分の意思で書いたクチコミは、店の広告ではありません。ところが、店が肯定的なクチコミを頼んだり、良いものだけを選んで自社サイトや投稿に転載したり、返信で効果を強調したりすると、店の表示として扱われます。医療機関については、厚生労働省の Q&A が、肯定的な体験談の投稿を頼めば有償・無償を問わず「誘引性」が生じると明記しています(依頼で守るルール)
  • 名前は看板と同じ、看板は規制の対象: GBP のビジネス名は、看板・公式サイトと同じにするのが Google のルールです。看板は広告そのものなので、施術所や医療機関は、名称の規制に合った名前が GBP にもそのまま出ることになります
  • 迷ったら所管の窓口に聞く: 医療広告と施術所の広告は都道府県・保健所設置市などの担当窓口、不動産の表示は各地の不動産公正取引協議会、景品表示法は消費者庁や都道府県が相談を受けています。個別の表現が許されるかどうかは、このガイドでは判断できないので、窓口か専門家に確かめてください

ほかの業種

6 業種以外も、業種ごとに実在するカテゴリと上位店のメインカテゴリを業種別カテゴリ名に載せています。士業、介護・福祉、学習塾、ジム・フィットネス、宿泊、自動車、保険、ペット、写真館、葬儀、引越し、ハウスクリーニング・修理、保育・習い事の表があります。

出典

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