整骨院・整体・鍼灸院の MEO 対策|カテゴリと資格、2025 年の広告ガイドラインで変わる名前・説明・保険の書き方
結論: 整骨院・接骨院、鍼灸院、マッサージ院は、柔道整復師法・あはき法で広告してよい事項そのものが限られている業種です。2025 年 2 月に厚生労働省が出した広告ガイドラインには、名称・時間の表記・保険の書き方の具体例があり、GBP の名前・説明・サービス・投稿にそのまま関係します。国家資格のない整体も、同じガイドラインで「腰痛」「肩こり」などへの施術の表現を避けるよう求められています。まず自院がどの資格の施術所かを確かめ、カテゴリと書き方をそれに合わせます。
まず業態を分ける
同じ「整骨院・整体」と呼ばれていても、資格と法律が違います。GBP の設定はここで分かれます。
| 業態 | 資格 | 法律 | 健康保険(療養費) | 合うカテゴリ |
|---|---|---|---|---|
| 接骨院・整骨院 | 柔道整復師 | 柔道整復師法 | 外傷性の骨折・脱臼・打撲・捻挫など。骨折・脱臼は医師の同意が必要(応急手当を除く) | 接骨院、整体(自費が中心なら) |
| 鍼灸院 | はり師・きゅう師 | あはき法 | 医師の同意がある場合 | 鍼灸院、鍼師 |
| マッサージ院 | あん摩マッサージ指圧師 | あはき法 | 医師の同意がある場合 | 指圧・マッサージ |
| 整体・カイロプラクティック | 国家資格ではない | (あはき法・柔整法の対象外。景品表示法などは対象) | なし | 整体、カイロプラクティック |
カテゴリ: 上位院の使い方と資格
LocalBase 編集部が 2026 年 10 月 2 日に東京の地名を含む検索語で調べた、上位 20 件のメインカテゴリです。
| 検索語 | 上位院のメイン(編集部調べ) |
|---|---|
| 整骨院 新宿 | 整体 13・接骨院 7 |
| 接骨院 世田谷 | 接骨院 15・整体 4 |
| 鍼灸 新宿 | 鍼灸院 13・整体 6 |
| カイロプラクティック 渋谷 | 整体 12・カイロプラクティック 4 |
GBP には「整骨院」というカテゴリはなく、柔道整復の施術所は「接骨院」です。「整骨院 新宿」で上位院の過半数が「整体」をメインにしていたのは、自費の施術を中心にしている院が多いためと考えられます。選び方の基準は次のとおりです。
- 保険の施術(けが)が中心なら「接骨院」、自費の施術が中心なら「整体」: 柔道整復師がいる院が「整体」を選ぶのは実態に合っていれば問題ありません
- 柔道整復師がいないのに「接骨院」は選ばない: 資格に合わないカテゴリは、実態と違う情報として停止の理由になるうえ、「ほねつぎ(接骨)」の表示は柔整の告示で認められた事項でもあります
- 鍼灸が中心なら「鍼灸院」: 接骨院と鍼灸院を併設しているなら、施術の中心をメインに、もう一方を追加カテゴリに入れます
- 国家資格のない店は「指圧・マッサージ」を選ばない: 店名の下に「指圧・マッサージ」と表示されます。ガイドラインは、あん摩マッサージ指圧以外の施術をする場所が「マッサージ」の語を使う広告について、利用者に誤認を与えるおそれがあると指摘しています
実在するカテゴリの一覧(オステオパス、スポーツ マッサージ セラピスト、フットケア、リフレクソロジストなど)は業種別カテゴリ名にあります。
GBP とガイドラインの関係
ガイドラインの「広告」と GBP
柔道整復師法・あはき法は、施術所について、法律と告示で認められた事項以外の広告を「何人も」してはならないと定めています。2025 年 2 月 18 日の厚生労働省の「あはき・柔整広告ガイドライン」は、広告にあたるかを 3 つの要件(誘引性・特定性・一般人が認知できる状態にあること)で判断するとしています。
そのうえで、施術所の Webサイトは、利用者が自分で検索して見に来るものなので、原則として広告とは見なさないとしています。一方で、検索サイトのスポンサー枠や、費用を払って意図的に上位に表示させたものは広告として扱うとし、広告ではない Webサイトにも「掲載すべきでない事項」を示しています。
GBP がどちらにあたるかは、ガイドラインに書かれていません。そこで、実務では次のように分けて考えるのが安全です。
| GBP の項目 | 考え方 |
|---|---|
| ビジネス名 | Google のルールで看板と同じ名前にする。看板は広告そのものなので、名称のルールにそのまま従う |
| 説明・サービス・投稿 | 少なくとも Webサイトの「掲載すべきでない事項」を守る。できれば広告できる事項の範囲で書く |
| Google 広告でマップに出す広告 | 費用を払って表示させるものなので、広告として扱う |
個別の表現に迷ったら、施術所を管轄する都道府県・保健所などの担当窓口に確かめてください。ガイドラインは、都道府県などに相談の窓口を明確にするよう求めています。
名前: 使える名称・使えない名称
ガイドラインは、国家資格者による施術所であること、届け出た施術所であること、医療機関と紛らわしくないことが利用者に分かる名称が必要だとし、例を挙げています。
| ○ 広告できる名称の例 | × 広告できない名称の例 |
|---|---|
| ○○施術所、○○院 | 病院・診療所と誤解させる: ○○治療所、メディカル、クリニック、リハビリ |
| ○○鍼灸治療院、○○鍼灸療院 | 対象者を限定する: 女性専門、交通事故専門、アスリート |
| ○○接骨院・鍼灸院(併設の場合) | 施術の内容・技能を含む: 不妊鍼灸、背骨専門、無痛治療、電気療法 |
| 効能や優良さを思わせる: 姿勢改善、小顔矯正、背骨矯正、巧み |
「整骨院」の名称は検討会で議論が分かれましたが、2024 年 7 月の検討会でガイドラインに盛り込まないことになり、これまでどおり名乗れる扱いが続いています。GBP のビジネス名に「○○整骨院 交通事故・むち打ち専門」のように説明を足すのは、Google のルール(キーワードの追加)と名称のルールの両方に反します(ビジネス名)。
説明・サービス・投稿の言葉
| × 使えない例(ガイドライン) | ○ 言い換え |
|---|---|
| 診療時間、診療日、休診日、初診、再診、往診 | 施術時間、受付時間、休日(休療日)、初検、再検、往療、訪問施術 |
| 各種保険取扱い、労災保険取扱い、自賠責保険取扱い、交通事故取扱い | 柔道整復: 「医療保険療養費支給申請ができます(脱臼・骨折の患部の施術に係る申請には医師の同意が必要です)」 はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧: 「医療保険療養費支給申請ができます(申請には医師の同意が必要です)」 |
| どんな方でも保険が使えます | 柔道整復: 「外傷性が明らかな骨折・脱臼・打撲・捻挫などが対象です。脱臼・骨折の患部の施術に係る申請には医師の同意が必要です」 |
| 慢性病の根本治療、痛くない鍼、○○流 | 施術の種類(はり、きゅう、あん摩マッサージ指圧)を書く |
| ○○研修修了、○○先生に師事、有名人のトレーナー | 「柔道整復師(国家資格)」のように資格を書く |
| 県内で唯一の○○、口コミサイトで 1 位 | 書かない(比較優良) |
| 電話番号の語呂合わせ「1374(痛みなし)」 | 番号だけを書く |
| 実際は土日に受け付けていないのに「年中無休」 | 実際の受付日を書く |
GBP の「営業時間」という表示は Google が付けるもので、院が選ぶ言葉ではありません。気をつけるのは、説明や投稿の本文で「診療時間」「休診」と書いてしまうことです。休日の告知の投稿は「○日は休療日です」「○日はお休みします」と書きます。
保険の書き方は、柔整の場合「脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限り」療養費の申請ができる旨を広告できる、という条件付きです。単なる肩こりや筋肉疲労への施術は保険の対象になりません。サービスに「肩こり(保険適用)」のように書くのは、事実と違う表示になります。
国家資格のない整体・リラクゼーション
ガイドラインは、無資格者の施術の広告についても、次のような表現を避けるよう求めています。
- 「腰痛」「膝の痛み」など痛みの症状への施術、慢性の「肩こり・疲労」など常態的な症状への施術の表現
- 国家資格が必要な施術をしていると誤認させる表示
- 「マッサージ」の語(あん摩マッサージ指圧以外の施術をする場所の場合)
- 費用の安さを過度に強調すること
GBP のサービスに「腰痛改善コース」「肩こり解消」と並べている整体院は多いですが、ガイドラインの考え方に照らすと見直しの対象です。サービス名は「全身の整体(60 分)」「骨盤まわりの整体(40 分)」のように施術の内容と時間で書き、症状名をサービス名に入れない形にします。
Webサイトに載せるべきこと
ガイドラインは、自費の施術をする施術所に、Webサイトで次のことを示すよう求めています。GBP の「ウェブサイト」欄からリンクする先のページに載っているか確かめます。
- 表示している情報の問い合わせ先
- 自費の施術の内容と、通常必要な費用
- 回数券やプリペイドカードを売るなら、その内容と契約の条件
- 自費の施術の主なリスクや副作用
逆に載せるべきでないとされているのは、「絶対に治る」、加工した施術前後の写真、「口コミサイトで 1 位」「○○にも掲載」、科学的な根拠に乏しい情報で不安をあおる表現などです。詳しくはサービスごとのページにまとめています。
クチコミ
- 体験談を自院の広告に使わない: 患者が自分から書いたクチコミは問題ありませんが、それを投稿や Webサイトに「患者様の声」として転載すると、院の広告になります
- 回数券の勧誘への不満が出やすい: 回数券を勧める場面と、クチコミをお願いする場面を分けます。勧誘への不満が書かれたら、手順を変えた事実を返信で伝えます(返信の文例)
- 施術者の名前を書いてもらうよう頼まない: 2026 年 4 月から、スタッフの名前を含むクチコミを集めるようスタッフに求めることが Google のポリシーで禁止されました(依頼で守るルール)
- 依頼は通院の区切りで: 初回ではなく、数回通ったころや通院が一区切りしたときにお願いします(依頼の仕方)
- 返信で施術の内容と効果に触れない: 柔道整復師・あはき師にも守秘義務があります。「腰の痛みが良くなってよかったです」のような返信は、受診の事実と効果の両方に触れてしまいます
LocalBase の運用支援では、治療院は不満のあるときにクチコミが書かれやすく、件数がもともと少ない業種だと見ています。以前の管理店舗の旧インサイトの業種別平均でも、治療院は飲食店の約 9 分の 1 でした。ルールを守った依頼を続けるだけで、評価の偏りが直りやすい業種です。
訪問の施術(往療)
訪問だけで施術する場合は、住所を非表示にしてサービス提供地域を設定します(非店舗型ビジネスとサービス提供地域)。施術所があるなら、その届出の住所と GBP の確認に使う住所をそろえます。施術所を持たず出張だけで施術するあはき師は、施術所の開設届ではなく、住所地の都道府県知事への出張業務の届出が必要です(あはき法 9 条の 3)。院での施術に加えて訪問もしている場合は、住所を表示したまま、訪問する地域をサービス提供地域に加えます。
ガイドラインでは、出張による施術について「往療」「訪問施術の実施」は使え、「往診」「訪問診療」のように「診」を使う表記は使えないとされています。サービス名もこれに合わせます。
写真
- 院内、受付、施術ベッド、スタッフの顔が分かる写真を中心にします
- 施術前後の比較、姿勢の変化の写真は、効果を印象づけるもので、ガイドラインの「加工、修正した施術前・施術後の写真」の例とも近いので載せません
- 著名人が来院した写真や、著名人の推薦は、広告の規制の対象として扱うとされています
複数院の場合
- グループで名前をそろえるときも、各院の名前は看板と届出に合わせ、使えない名称の例(メディカル、交通事故専門など)を含めません
- 院ごとに、柔道整復師がいる院・鍼灸師だけの院・整体だけの院が混ざっているなら、カテゴリとサービスを院ごとに分けます。全院共通のサービスの一覧をそのまま入れると、資格のない院に保険の施術が載ってしまいます
- LocalBase では、本部承認で各院の投稿と返信を公開前に本部が確かめられます。名称や保険の書き方のように、法律で言い回しが決まっている部分は、本部で文面の型を作って配ると、院ごとのばらつきを防げます
チェック項目
- 自院の資格(柔道整復師・はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師・資格なし)に合うカテゴリを選んだ
- 柔道整復師がいないのに「接骨院」、国家資格者がいないのに「指圧・マッサージ」を選んでいない
- ビジネス名が看板と同じで、メディカル・クリニック・交通事故専門・姿勢改善などを含まない
- 説明・投稿で「診療時間」「休診日」「初診」「往診」を使っていない
- 「各種保険取扱い」「交通事故取扱い」と書いていない
- 保険の申請ができる旨を書くなら、医師の同意が必要な場合の注記を添えた
- 慢性の肩こりなどを保険の対象のように書いていない
- 国家資格のない整体は、サービス名に症状名(腰痛・肩こり)や「マッサージ」を入れていない
- 経歴・研修・師事・有名人の推薦を書いていない
- 自費の施術の内容・費用・リスク、回数券の条件を Webサイトに載せた
- 患者の感想や施術前後の写真を投稿・Webサイトに載せていない
- 回数券の案内とクチコミの依頼を別の場面にした
よくある質問
Q. 2025 年のガイドラインで、すぐに直さないと罰則がありますか? ガイドラインは、都道府県などが違反の疑いのある広告に指導するときの考え方を示したものです。違反が見つかると、まず行政指導で中止や是正を求められ、従わない場合や繰り返す場合に告発が検討される流れが示されています。看板と GBP の名前、説明の言葉は、変える手間が小さいところから直しておくのが現実的です。
Q. 「整骨院」の名前のままで大丈夫ですか? 2024 年 7 月の検討会で、「整骨院」の名称はガイドラインに盛り込まないことになり、これまでどおり名乗れる扱いが続いています。GBP のカテゴリに「整骨院」はないので、カテゴリは「接骨院」か、自費中心なら「整体」を選びます。
Q. 交通事故のけがの施術をしていることは書けませんか? 「交通事故取扱い」「自賠責保険取扱い」は、ガイドラインで広告できない例に挙がっています。名称に「交通事故専門」と入れることもできません。けがの施術をしていることは、「外傷性が明らかな骨折・脱臼・打撲・捻挫などが療養費の対象」という形で示します。個別の書き方に迷う場合は、管轄の窓口に確かめてください。
Q. 整体院です。症状名を書けないと、何で探してもらえばよいですか? 「整体 + 地名」「骨盤 + 地名」のような施術の名前の検索が中心になります。施術の内容・時間・料金を具体的に書き、写真で施術の様子と院内を見せる方が、症状名を並べるより来院の判断の材料になります。
出典
- あはき・柔整広告ガイドラインの概要(厚生労働省医政局医事課、2025 年 2 月 18 日。広告の要件、名称の例、施術日・保険の表記、Webサイトに掲載すべき事項、無資格者の広告)
- あはき・柔整広告ガイドライン(厚生労働省、2025 年 2 月 18 日。医療保険療養費支給申請ができる旨の表示の条件)
- あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(e-Gov 法令検索。9 条の 3 出張業務の届出)
- 柔道整復師等の施術にかかる療養費の取扱いについて(厚生労働省)
- 「整骨院」の名称は引き続き使用可能へ、広告検討会(鍼灸柔整新聞、2024 年 7 月)
- Google に掲載するビジネス情報のガイドライン(Google ビジネス プロフィール ヘルプ)
- LocalBase 編集部による Googleマップの検索結果の調査(2026 年 10 月 2 日、東京の地名を含む検索語で上位 20 件。メインカテゴリは店名検索で確かめる方法による)
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