不動産会社の MEO 対策|物件は登録できない、カテゴリの選び方、担当者のプロフィール、表示規約とおとり広告
結論: 不動産会社の GBP は、物件ではなく店舗を見せる場所です。Google は、賃貸・売買の物件、モデル住宅、空室を登録できないとしています。カテゴリは「不動産仲介業」を基本に、名前の似た別のカテゴリと取り違えないようにします。投稿で個別の物件を扱うと、不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)の必要な表示事項とおとり広告の問題を抱えやすいので、投稿は店舗・地域・相談会が中心、物件は自社サイトとポータルで、と役割を分けます。
GBP に載せるのは店舗で、物件ではない
Google の適格性のガイドラインは、民泊、モデル住宅、アパートの空き部屋などの不動産の賃貸物件・販売物件は掲載できないとし、販売や賃貸の業務を行う事務所はオーナー確認の対象になるとしています。
| 登録できる | 登録できない |
|---|---|
| 賃貸仲介・売買仲介の店舗 | 賃貸マンション・アパートの建物や部屋 |
| 管理会社の事務所(入居者や家主が訪れる窓口がある) | 売り出し中の戸建て・土地 |
| 常設の看板と営業時間があり、販売の業務を行う事務所 | モデルルーム・モデルハウス(期間限定の展示) |
- 建物ごとのプロフィールを作らない: 管理している建物ごとに GBP を作る、物件名でプロフィールを作る、といった使い方はガイドラインに反します。過去に作ってしまったものは、閉業・削除の扱いで整理します(閉業・移転)
- 間取り図を商品に載せない: 賃貸住宅の間取り図を商品として載せる使い方が受け付けられなくなったと、海外で報告されています。商品の欄は物理的な商品のためのものです(商品)
- マンションの販売センター: 分譲期間だけ置く販売センターは、期間限定の出店に近く、登録できるかは常設の看板・営業時間・事務所としての実態で判断が分かれます。分譲が終わって閉じるなら、閉業の扱いにします
カテゴリ: 「不動産仲介業」と「不動産仲介業者」は別物
LocalBase 編集部が 2026 年 10 月 2 日に東京の地名を含む検索語で調べた、上位 20 件のメインカテゴリです。
| 検索語 | 上位店のメイン(編集部調べ) |
|---|---|
| 不動産 新宿 | 不動産仲介業 18 |
| 賃貸 世田谷 | 不動産仲介業 9・不動産店 8 |
| 不動産売却 世田谷 | 不動産仲介業 17 |
- 「不動産仲介業」と「不動産仲介業者」は別のカテゴリです。名前が 1 文字違うだけですが、Google の結び付きは「不動産仲介業」の方が強く出ました。仲介の店はまず「不動産仲介業」を選びます
- 賃貸の店は「不動産店」と割れている: 「賃貸 世田谷」では半々でした。賃貸が中心の店は、どちらをメインにするかを決めたら、同じ地点・キーワードで順位を記録して比べます(順位の計測)
- 管理会社は「不動産管理会社」の 2 種類に注意: property_management_company と housing_cooperative の 2 つがあり、後者の ID は本来「住宅協同組合」を指します。管理会社は前者を選びます(業種別カテゴリ名)
- 追加カテゴリは、実際に行っている業務(管理、事業用不動産、不動産コンサルタントなど)だけを入れます
業務ごとのサービスの例は、賃貸の仲介、売買の仲介、賃貸管理、買取、査定です。「査定無料」と書くなら、本当に費用がかからない範囲を説明に書きます(サービス)。
担当者個人のプロフィール
Google は、不動産の担当者を、医師や弁護士と同じ「個人専門家」として、条件付きでプロフィールを認めています。対外的に業務を行う本人であること、確認済みの事業所で営業時間内に本人に連絡が取れることが条件で、サポートのスタッフは対象外です。
| 作るメリット | 起きやすい問題 |
|---|---|
| 担当者の名前で探した人に見つけてもらえる | 店舗へのクチコミが担当者のプロフィールに分散する |
| 担当者ごとにクチコミがたまる | 退職した担当者のプロフィールが残り、問い合わせが届かない |
| 担当者が自分で作ると、店がオーナー権限を持てない |
作るかどうかは会社で決め、担当者が個人で勝手に作らないようにします。作るなら、会社のアカウントをオーナーにして、退職時の扱い(閉業にするか、本人に移すか)を先に決めておきます。同じ住所に店舗と担当者のプロフィールがあると重複として扱われることもあるので、カテゴリと名前を分けます(重複の整理)。
表示規約と宅建業法: GBP のどこに関係するか
不動産の広告には、宅地建物取引業法と、不動産公正取引協議会の表示規約がかかります。インターネット上の広告も「表示」に含まれます。GBP の説明・投稿・写真の説明も、物件や店舗の広告として読まれる前提で書きます。
投稿で物件を紹介するときの 3 つの問題
| 問題 | 規約・法律の定め | GBP の投稿で起きること |
|---|---|---|
| 必要な表示事項 | 物件の種類ごとに、広告に載せる事項が決まっている(価格、所在地、交通、面積、取引態様など)。インターネット広告では「情報登録日または直前の更新日と、次回の更新予定日」も必要 | 投稿の本文と写真だけでは、必要な事項がそろいにくい |
| おとり広告 | 存在しない物件、成約済みなど取引できない物件、取引する意思のない物件の広告は禁止。インターネット広告は更新を最長でも 2 週間ごとにし、成約したら期間の途中でもすぐ消すよう求められている | 期間を決めない投稿は 6 か月表示され、成約後も残る |
| 広告の開始時期 | 工事の完了前の物件は、開発許可や建築確認などを受けた後でなければ広告できない(宅建業法 33 条) | 「近日公開の新築」の先出しの投稿が、許可・確認の前になりやすい |
このため、物件そのものを投稿で紹介するのは避け、物件は必要な事項をそろえた自社サイトの物件ページやポータルで見せるのが安全です。どうしても投稿で扱うなら、次の運用を決めます。
- 物件の種類ごとの必要な表示事項は、物件ページへのリンクを付けても投稿の本文に書く(表示規約は、物件を表示する広告ごとに明瞭に書くよう求めている)。本文に情報の登録日と次回の更新予定日も書く。本文にそろえられない物件は投稿で扱わない
- 成約したらその日のうちに投稿を消す担当を決める。2 週間ごとに、残っている物件の投稿を確かめる
- 価格・賃料・面積を本文に書くなら、物件ページと同じ数字にする
説明・投稿で使い方が決まっている言葉
表示規約は、次の用語を使うには、裏付けとなる合理的な根拠の資料を持っていることを求めています。「最高」などの最上級と「格安」などの安さを表す用語は、根拠となる事実を併せて書く場合に限って使えます。
| 用語の種類 | 例 |
|---|---|
| 最上級 | 最高、最高級、極、特級 |
| 著しく安い印象 | 買得、掘出、土地値、格安、投売り、破格、激安、バーゲンセール、安値 |
| 欠けるところがない | 完全、完ぺき、絶対、万全 |
| 競争相手より優位 | 日本一、日本初、業界一、超、当社だけ、他に類を見ない、抜群 |
| 選別された | 特選、厳選 |
| 人気が高い | 完売 |
| × 避ける書き方 | ○ 書き方の例 |
|---|---|
| 「地域 No.1 の仲介実績」(根拠の資料がない) | 「2025 年度の仲介件数 ○件(当社調べ)」のように、数字と期間と出どころを書く |
| 「掘り出し物件多数」 | 「○○駅周辺の中古マンションを中心に扱っています」 |
| 「完璧なサポート」 | 「ご契約から引き渡しまで、同じ担当者が対応します」 |
| 「厳選物件のみご紹介」 | 「ペット可・駐車場付きの賃貸物件の取り扱いが多い店舗です」 |
「新築」は、表示規約で「建築工事の完了後 1 年未満で、居住の用に供されたことがないもの」と定義されています。値下げした物件を「旧価格 → 新価格」で示すには、値下げの直前に 2 か月以上公表していた価格であること、値下げから 6 か月以内であることなどの条件があります。
徒歩分数は「80 m で 1 分、端数は切り上げ」
表示規約は、徒歩の所要時間を道路距離 80 m につき 1 分として計算し、1 分未満の端数は 1 分にすると定めています。2022 年 9 月の改正で、マンション・アパートの起点は建物の出入口、駅などの着点は施設の出入口と明記されました。
このルールは物件の表示のためのものですが、店舗のアクセスも同じ基準で書いておくと、社内の書き方がそろいます。GBP の説明に「○○駅徒歩 3 分」と書くなら、駅の出入口から店の入口までの道路距離で計算し直します。
取引態様の明示
宅建業法 34 条は、広告をするときに、自社が売主(売買・交換の当事者)なのか、代理なのか、媒介(仲介)なのかを明示するよう定めています。自社が貸主の賃貸物件は宅建業法のこの定めの外ですが、表示規約が「売主」「貸主」「代理」「媒介(仲介)」の用語で取引態様を書くよう定めています。GBP の説明やサービスで「自社物件」「仲介手数料無料」と書くときは、どの物件が自社の売主物件なのか、手数料がかからない条件は何かを、物件ページと食い違わないように書きます。
店舗の情報の作り方
- 営業時間は、店頭で接客している時間: 水曜定休などは曜日のチェックを外します。定休日に内見の予約を受けていても、店頭が閉まっているなら営業時間には入れず、説明に書きます(営業時間)
- 説明の冒頭で、扱う地域と物件の種類を: 「○○線○○駅から○○駅の賃貸と、世田谷区の中古マンションの売買を扱う店舗です」のように、何の店で誰に向いているかを書きます(ビジネスの説明)
- オーナー確認の動画: 店内に掲げている宅地建物取引業者票(免許証番号などを記した標識)は、事業所の実在を示す材料になります。外の看板から店内、従業員だけが入れる場所まで 1 本で撮ります(登録とオーナー確認)
- 写真は店舗の外観と店内: 物件の写真を大量に載せると、店舗の写真としての関係が薄くなります。入口、カウンター、相談スペース、スタッフの写真を中心にします
クチコミ
- 件数が少ない: 賃貸の仲介でも、1 人の顧客が店を使う回数は数年に 1 回です。売買はさらに少なく、1 件ごとの重みが大きくなります
- 依頼は引き渡し・入居のあと: 契約前や審査中には頼みません。入居や引き渡しのあと 1〜2 週間が目安です(依頼の仕方)
- 担当者名: 仲介は担当者で満足度が決まるので、担当者名の入ったクチコミが多く集まります。顧客が自分から書くのは問題ありませんが、担当者名を書いてもらうよう頼むことや、担当者ごとの獲得数の目標は、2026 年 4 月から Google のポリシーで禁止されています(依頼で守るルール)
- 紹介元・提携先どうしで書き合わない: 管理会社と仲介会社、リフォーム会社や引越し会社など、取引でつながる会社どうしのクチコミは、利益相反として Google のポリシーに反します
- 返信で取引の情報に触れない: 物件名・家賃・契約の内容を返信で繰り返すと、投稿者の特定につながります。管理物件の入居者からの不満には、管理会社としての対応の窓口を示して返信します(返信の文例)
ポータルと自社サイト
物件を探す人の多くは、SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホームなどのポータルで物件を比べ、気になった物件を扱う店を Googleマップで確かめます。
- GBP の「ウェブサイト」欄は、ポータルの店舗ページではなく、自社サイトの店舗のページにします(ウェブサイトの URL)
- ポータルの店舗情報(店名・住所・電話番号・定休日)を GBP とそろえます。免許の登録上の事務所の所在地と、看板・GBP の住所が一致しているかも確かめます
- ポータルに出している物件は、成約したらすぐ消すのが表示規約の求めです。GBP の投稿で同じ物件を出しているなら、同じ日に消します
業種ごとの媒体の考え方は業種別ポータルにまとめています。
複数店舗・フランチャイズの場合
- フランチャイズ加盟店の名前: 看板が「ブランド名 + 店名」なら、GBP もその形にします。加盟店の会社名を足すかどうかは、看板と公式サイトの店舗一覧の表記に合わせます(ビジネス名)
- 物件の投稿を店舗に任せない: 物件の投稿は、表示規約の確認と成約後の削除の管理が要るので、店舗ごとにばらばらに出すと漏れが出ます。出すなら本部で手順と担当を決めます
- 担当者のプロフィールの方針を全店で統一: 店によって担当者のプロフィールがあったりなかったりすると、クチコミの分散と退職時の整理が店ごとに起きます
- LocalBase では、本部承認で店舗の投稿・写真・返信を公開前に本部が確かめられます
チェック項目
- 物件・建物・モデルルームごとのプロフィールを作っていない
- 間取り図や物件を商品に登録していない
- メインカテゴリが「不動産仲介業」など実態に合うもので、「不動産仲介業者」と取り違えていない
- 管理会社は、不動産管理会社のうち property_management_company を選んでいる
- 担当者個人のプロフィールを作るかを会社で決め、退職時の扱いを決めた
- 投稿で個別の物件を紹介していない。紹介するなら、更新日を書き、成約したら消す担当を決めた
- 説明・投稿で「格安」「最高」「完璧」「厳選」「No.1」などを根拠なしに使っていない
- 店舗の徒歩分数を、80 m で 1 分、端数切り上げで計算した
- 「自社物件」「仲介手数料無料」の条件が、物件ページと食い違っていない
- 営業時間が店頭で接客している時間で、定休日の内見は説明に書いた
- GBP の「ウェブサイト」欄が、ポータルではなく自社サイトの店舗のページになっている
- クチコミの依頼で担当者名を書いてもらうよう頼んでいない
よくある質問
Q. 管理しているマンションの名前で検索されることが多いのですが、建物の GBP を作れませんか? 賃貸物件は掲載できないものとされています。建物名で探す人には、自社サイトに建物ごとのページを作り、そこで管理会社として案内する方法をとります。
Q. 宅建業の免許番号は GBP に書いた方がよいですか? GBP に書く義務はありませんが、ビジネスの説明に免許番号を入れておくと、利用者が信頼できる業者かを確かめる手がかりになります。免許の更新で番号の括弧内の数字が変わったら、説明も直します。
Q. 投稿は何を出せばよいですか? 相談会・内見会の告知(物件を特定しない形)、年末年始などの営業日のお知らせ、スタッフの紹介、地域の情報(新しい商業施設の開業、学区の情報など)が向いています。
Q. 本店と支店でカテゴリを変えてもよいですか? 同じ業務の店舗はそろえます。売買だけの店舗、管理だけの事務所のように業務が違うなら、業務に合わせて変えます。
出典
- ビジネスの適格性とオーナー権限に関するガイドライン / Google に掲載するビジネス情報のガイドライン(Google ビジネス プロフィール ヘルプ。不動産の物件、個人専門家)
- 不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則(不動産公正取引協議会連合会、2022 年 9 月 1 日施行。必要な表示事項、取引態様、特定用語、二重価格、おとり広告、徒歩所要時間)
- 「おとり広告」の規制概要及びインターネット広告の留意事項(不動産公正取引協議会連合会、2019 年 11 月)
- 公正競争規約の紹介(不動産公正取引協議会連合会。物件の種類ごとの必要な表示事項)
- 宅地建物取引業法(e-Gov 法令検索。32 条 誇大広告等の禁止、33 条 広告の開始時期の制限、34 条 取引態様の明示)
- LocalBase 編集部による Googleマップの検索結果の調査(2026 年 10 月 2 日、東京の地名を含む検索語で上位 20 件。メインカテゴリは店名検索で確かめる方法による)
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