MEO の順位計測のやり方|地点とキーワードを決めて定点で記録する方法と結果の読み方

最終更新 LocalBase 編集部監修: 寺師 岳見

結論: マップの順位は「どこで検索したか」で大きく変わります。順位は、顧客が検索しそうな地点(店舗、最寄り駅、商圏の住宅地など)とキーワードを決めて、自店も競合の多くも営業している同じ時刻に毎日記録する(定点計測)ことで見ます。1 日の値ではなく推移で読み、自店の順位だけでなく上位の店舗の顔ぶれの変化も見ます。店舗の前やオフィスで 1 回検索した順位で、施策の良し悪しを判断してはいけません。

1 か所の検索で判断してはいけない理由

検索結果の順位は、店舗側では変えられない次の条件で変わります。

条件 何が起きるか
検索した人の位置 数百メートル離れるだけで顔ぶれが変わる。店舗の前で検索すれば、自店はたいてい上位に出る
検索した人の履歴 自店や競合を何度も見ている人(店主やスタッフ)には、自店が上位に出やすい
検索した時刻 検索した時点で営業中かどうかが順位に影響する。閉店後の順位は、営業中の順位と違うことがある
端末と画面 Googleマップのアプリと、ブラウザの検索結果の地図枠(ローカルパック)では、並びが違うことがある
検索語の言い回し 「歯医者」と「歯科」、「美容院」と「美容室」で結果が変わる
日による揺れ 何も変えていなくても、順位は日々小さく上下する

LocalBase の運用支援でも、「店で検索すると 1 位なのに、来店が増えない」という相談はよくあります。店舗の前では 1 位でも、店舗から 1km 離れた住宅地や駅前で検索すると圏外、ということは珍しくありません。

悪質な業者は、この性質を逆手に取ります。パソコンのブラウザは位置情報を偽装できるため、店舗のすぐ近くを指定したシークレットウィンドウの画面を「上位表示できています」と見せる手口があります。報告を受けるときは、どの地点・どの時刻・どの設定で測ったかを必ず確かめてください(詳しくはMEO 業者の選び方)。

定点計測の考え方

定点計測は、計測する地点とキーワードを先に決めて固定し、同じ条件で繰り返し記録する方法です。

  • 地点・キーワード・時刻をそろえるので、施策の前後で順位が上がったか下がったかを比べられます
  • 毎日記録すると、1 日の揺れと、施策や Google の更新による本当の変化を見分けられます
  • 自店の順位だけでなく、その地点・キーワードで上位に出ている店舗の顔ぶれも残しておくと、競合の開店やカテゴリの変更、名前へのキーワードの追加(違反)といった動きに気づけます

順位の計測の機能(ツール)は、指定した地点から、ログインしていない、履歴のない状態で検索した結果を取得します。実際の利用者の画面と完全に同じではありませんが、条件をそろえて比べるには十分です。LocalBase の旧ナレッジ記事でも、「シークレットモードで、決めた場所から検索した結果」を毎日自動で記録する方法として紹介してきました。

計測地点の決め方

顧客が検索しそうな場所に置く

計測地点は、「店舗から見て都合のよい場所」ではなく、顧客が実際に検索していそうな場所に置きます。

地点 測る理由 向いている業種
店舗(入口付近) 基準になる地点。ここで出ないなら、停止・重複・カテゴリの誤りを疑う すべて
最寄り駅(よく使われる出口) 通勤・通学・乗り換えの途中で探す人が多い 飲食、カフェ、美容室、クリニック、整骨院
商圏の住宅地の中心 来店客の多くが住んでいる場所。「近くの○○」で探す人の位置 歯科、美容室、整骨院、学習塾、小売
競合が集まる場所・繁華街 競合との勝負所。ここで上位に入れるかで、選ばれる範囲が決まる 飲食、美容、歯科
主要な道路・商業施設 車で来る客が探す場所 郊外の飲食、自動車関連、小売
サービス提供地域の主な町 訪問先の顧客がいる場所 出張型(非店舗型)の業種

まずは、店舗 + 顧客の多い場所 1〜2 か所から始めます。地点を増やしすぎると記録を読み切れなくなります。

商圏の目安

地点を置く範囲は、顧客が実際に来ている範囲に合わせます。

  • 予約や顧客台帳の住所・郵便番号から、来店客の 8 割ほどが住んでいる範囲を出す
  • 分からなければ、業種と立地の目安から始める
業種・立地 商圏の目安(店舗からの距離)
都心の飲食・カフェ・コンビニ型の業種 0.5〜1km
都市部の歯科・美容室・整骨院 1〜2km
郊外・地方の来店型の業種 3〜10km
出張型(非店舗型) サービス提供地域の全体

この表は LocalBase 編集部の経験則です。駅前と住宅地では人の動きが違うので、最初の記録を見て地点を調整してください。

よくある設定の失敗

  • 店舗の前だけで測る: 店舗の前では、ほぼいつも上位に出ます。順位が良く見えるだけで、顧客の見ている順位とは違います
  • 商圏の外で測る: 顧客のいない遠い地点では、上位に出ないのが当たり前です。数字が施策と関係なく悪く見えます
  • 毎回地点やキーワードを変える: どれか 1 つでも変えると、前回と比べられません。最初に決めた条件を固定し、変えるときは変えた日を記録します

キーワードの選び方

キーワードは 1 店舗あたり 3〜6 語に絞り、毎回同じ語で測ります。

種類 例 測る理由
業種名 歯医者、歯科 最も検索が多く、位置の影響を最も強く受ける
業種 + 地名 渋谷 歯医者 検索した人の位置の影響が弱まり、地域内での強さが分かる
「近く」 近くの歯医者 スマホで多い言い回し
主力のサービス ホワイトニング、小児歯科 業種名とは違うカテゴリや競合が出ることがある
店名 ○○歯科 順位ではなく、表示されるか(停止・重複がないか)を確かめる

キーワードを選ぶときの材料は次のとおりです。

  • パフォーマンスの「検索語句」: 実際に自店のプロフィールが表示された検索語が、月ごとに分かります
  • 言い回しの違い: 「整骨院」と「接骨院」、「美容院」と「美容室」、「焼肉」と「焼き肉」では、Google が結び付けるカテゴリが違うことがあります。顧客がどちらで探すか分からないときは両方を測ります
  • 顧客への聞き取り: 初めて来た人に「何と検索して見つけましたか」と聞くと、想定外の言葉が分かります

LocalBase の旧ナレッジ記事では、「地域名 + 業種」のような大きな検索語より、条件や雰囲気を表す細かい検索語の方が、合計すると多く行われていることを指摘してきました。計測するキーワードの順位だけで、プロフィール全体の見つけられ方を判断しないようにします(パフォーマンスの読み方)。

計測の時刻と頻度

Google は、検索した時点で営業しているかどうかを、店名以外の検索で強いシグナルにしています(仕組みは営業時間)。そのため、何時に測るかで、自店の順位も競合の順位も変わります。

自店も競合も営業している時刻に測る

計測の時刻は、自店と、比べたい競合の多くが営業している時間帯に合わせるのが基本です。

計測した時刻 起きること
自店は営業中、競合の多くは閉店後 営業していない競合が下がるので、自店の順位が実力より高く出る
自店は閉店後、競合の多くは営業中 自店だけが下がり、実力より低く出る
自店も競合も営業中 営業しているかどうかの差が消え、カテゴリ・クチコミ・距離など、ほかの要因の差がそのまま順位に出る
深夜・早朝(24 時間営業の競合がいる) 24 時間営業の店だけが上に出やすい

例えば、自店が 22 時まで、近くの競合の多くが 20 時までの居酒屋で、21 時に測ると、自店だけが営業中なので上位に出やすくなります。その順位を見て「上がった」と判断すると、昼や夕方に検索した人に見えている順位とずれます。

時刻の決め方の目安は次のとおりです。

  1. 比べたい競合(上位の店舗)の営業時間を確かめる
  2. 自店も競合の多くも営業している時間帯を探す
  3. その中で、顧客がよく検索する時間帯を選ぶ(飲食ならランチ前の 11 時台や夕方、美容室や整骨院なら平日の昼など)
  4. 決めた時刻を変えずに記録を続ける

そのほかの注意

  • 時刻の違う順位どうしを比べない: 計測の時刻を変えたら、変える前の記録とは別物として扱います
  • 定休日の記録は分けて読む: 自店の定休日は営業していないので順位が下がります。曜日による上下は、定休日の影響かどうかを先に確かめます
  • 24 時間営業の競合がいる業種: 深夜や早朝に測ると、24 時間営業の店が上に出やすく、自店だけが不利に見えます。昼の時間帯に測ります
  • 頻度: 順位は日々小さく揺れます。毎日記録するなら、1 日の値ではなく週や月の平均で比べます。四半期の見直しでは、前回の見直しと同じ期間の平均と比べると傾向が分かります

結果の読み方

自店の順位の推移

  • 週や月の平均順位と、3 位以内に入った日数を見ます。ローカルパック(地図枠)に出るのは 3 件なので、5 位と 4 位の違いより、3 位以内に入れるかどうかの方が来店を左右します
  • 施策をした日の前後で、2〜4 週間の平均を比べます。カテゴリの変更のように早く効果が出るものは数日で、クチコミやWebサイトのように積み上げるものは月単位で見ます
  • 地点ごとの差を見ます。店舗の地点では上位なのに、駅や住宅地の地点で圏外なら、距離に頼っていて、関連性と知名度が足りないと考えられます

上位の店舗の顔ぶれ

自店の順位が動いたときは、同じ日の上位の店舗の顔ぶれを見ると、原因の見当がつきます。

  • 新しい店が上位に入ってきた: 競合の開店、カテゴリの変更、名前へのキーワードの追加(違反)、クチコミの急増。名前やクチコミに違反があれば報告します
  • 上位の店が消えた: 競合の停止や閉業、名前の違反の修正。自店が何もしていないのに上がったなら、これが理由のことがあります
  • 顔ぶれが全体に大きく入れ替わった: Google の仕組みの更新の可能性があります。慌てて設定を変えず、1〜2 週間ほど推移を見ます
  • いつも同じ店が上にいる: その店が、その地点・キーワードでの本当の競合です。競合比較の相手に選びます

結果のパターンと原因

パターン 考えられる原因 次にやること
店舗の地点だけ上位で、駅や住宅地の地点では圏外 距離に頼っていて、関連性・知名度が足りない カテゴリ、クチコミ、自社サイトの店舗ページを充実させる
特定の地点だけ順位が低い その地点の近くに強い競合がいる。駅や繁華街の反対側 その地点の 1 位の店舗を競合比較する
近くの同業店と入れ替わるように表示される(自店が出る日は相手が消え、相手が出る日は自店が消える) 近くにある同じカテゴリの店と、どちらか一方だけが表示される「フィルタ」がかかっている 近接する同業の店舗を特定し、カテゴリやリンク先ページで違いを出す
全キーワード・全地点で一度に下がった カテゴリや名前の書き換え、停止、重複の発生、Google のアルゴリズムの更新 管理画面の「Google による更新」と停止の表示を確認(ガイドライン違反の点検)
店名で検索しても出ない ハード停止、または重複 停止からの復旧、重複の整理
計測時刻を変えたら大きく変わった 営業中かどうかの影響 時刻をそろえた記録どうしで比べる

Sterling Sky は、同じメインカテゴリの店舗がごく近く(数十メートル以内)にあると、一方が表示されにくくなるフィルタが起きやすいと説明しています。同じ地点・同じキーワードで、近くの同業店と入れ替わるように表示されているなら、フィルタを疑います。

お金をかけずに確かめる方法

計測の機能を使わずに、手作業で確かめることもできます。毎日続けるのは大変なので、計測の結果が手元の感覚と合っているかを確かめる用途に向いています。

  • パソコンのブラウザで位置を指定する: Chrome のデベロッパー ツールの「センサー」で緯度・経度を上書きし、シークレット ウィンドウで検索します。地点ごとに手作業になるので、数地点の確認向きです
  • 現地で測る: 駅・住宅地・競合の近くなど、決めた地点に行き、ログアウトした状態のスマホで検索します。手間はかかりますが、最も実態に近い結果です

どちらの方法でも、地点・キーワード・時刻・端末を記録し、次も同じ条件で検索します。

計測の記録のしかた

四半期ごとの見直しでは、次の表をキーワードと地点ごとに残します。

項目 記入例
期間・計測時刻 2026-07-01〜2026-09-30、毎日 14:00
地点 北口の駅前
キーワード 歯医者
自店の順位(期間の平均) 4.2 位(前の期間は 5.8 位)
3 位以内に入った日数 92 日のうち 31 日
上位に多く出ている店舗 ○○歯科、△△デンタルクリニック
顔ぶれの変化 8 月に□□歯科が新たに上位に入った
この期間にやったこと 追加カテゴリに「小児歯科」、クチコミの依頼をメールから SMS に
メモ 駅前の地点で順位が低い。北口の○○歯科を比較する

「この期間にやったこと」を必ず書きます。順位が動いた理由を後から推測できるのは、ここだけです。

何を目指すか

  • 目標は「顧客が検索しそうな地点とキーワードで、3 位以内に入る日を増やす」ことです。店舗の地点だけでなく、駅や住宅地の地点で 3 位以内に入れるようになれば、選ばれる範囲が広がったと考えられます
  • 逆に、競合の少ない郊外で 5 位から 3 位に上がっても、集客がほとんど変わらないこともあります。LocalBase に寄せられた相談でも、業者が「上位表示を達成した」と報告する検索語が、そもそも検索の少ない語だった例があります
  • 順位は手段です。パフォーマンスの通話・ルート・Web サイトのクリックと、実際の来店・予約の数を合わせて見ます

複数店舗の場合

  • 業態ごとに、計測地点の選び方(店舗 + 最寄り駅 + 住宅地など)とキーワードのルールを決め、全店舗で同じ考え方にすると、店舗どうしを同じ物差しで比べられます
  • 順位の低い店舗から見直します。同じ業態で順位の高い店舗と、カテゴリ・クチコミ・リンク先ページを比べると、原因が見つかりやすくなります
  • 自社の店舗どうしが近い場合、同じカテゴリの自社店舗どうしでフィルタがかかることがあります。上位の店舗の顔ぶれで、自社の店舗が入れ替わっていないか確かめます
  • LocalBase の順位計測では、店舗ごとにキーワードを 6 つまで、計測地点を地図で決めて毎日記録し、上位 10 店舗の顔ぶれも残せます。計測の時刻は店舗ごとに変えられるので、店舗の業態と競合の営業時間に合わせて設定します。店舗やグループ、期間を選んで CSV に書き出せます

店舗どうしを順位で比べるときの指標は店舗横断の数値の見方を参照してください。

チェック項目

  • 商圏を顧客の住所などから決め、顧客が検索しそうな地点(店舗、駅、住宅地など)を選んだ
  • 地点・キーワードを固定し、毎回同じ条件で記録している
  • キーワードを 3〜6 語に絞り、言い回しの違い(歯医者 / 歯科など)も含めた
  • 計測の時刻を、自店も競合の多くも営業している時間帯にしている
  • 時刻の違う順位どうしを比べていない
  • 1 日の値ではなく、週・月の平均と 3 位以内に入った日数で見ている
  • 上位の店舗の顔ぶれの変化を確かめた
  • 近くの同業店と入れ替わるように表示されていないか確かめた
  • 店名で検索して、表示されることを確かめた
  • 記録の表に「この期間にやったこと」を書いた

よくある質問

Q. 毎日測る必要はありますか? 順位は日々揺れるので、毎日の記録があると、揺れと本当の変化を見分けやすくなります。ただし判断は 1 日の値ではなく、週や月の平均で行います。手作業で測るなら、四半期の見直しのたびに、前回と同じ地点・キーワード・時刻で測るだけでも傾向は分かります。

Q. 計測の結果と、自分のスマホで見た結果が違います。 自分のスマホには、検索の履歴と、今いる正確な位置が反映されます。計測の結果は、履歴のない状態で、決めた地点から検索した結果です。違って当たり前で、比べるなら計測の結果を同じ条件で追う方が確かです。

Q. 計測地点はいくつ必要ですか? 1 店舗あたり、店舗と、顧客の多い場所の 1〜2 か所から始めれば十分です。来店客が駅から来るのか、住宅地から来るのかで、置く場所を決めます。地点を増やすより、決めた地点を同じ条件で続ける方が大切です。

Q. 計測の時刻が営業時間外です。意味はありますか? 同じ時刻どうしで比べる限り、推移を見る意味はありますが、自店が閉まっている時刻の順位は実力より低く出ます。計測の時刻を変えられるなら、自店も競合の多くも営業している時間帯に変えます。営業時間そのものを実際より長く登録するのは違反です(営業時間)。

Q. 自店だけが営業している時間に測れば、順位が高く出て良いのでは? 数字は良く見えますが、顧客の多くが検索する時間帯の順位とはずれるので、施策の判断を誤ります。自店も競合も営業している時間帯で測った順位が、実際の比較になります。

Q. 計測の範囲を広げれば、広い範囲で上位に出られますか? 計測の設定は測り方で、順位には影響しません。サービス提供地域を広げても、遠い地域の順位は上がりません。距離の不利は、関連性と知名度で補うしかありません。

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