GBP に登録できるビジネス・できないビジネス|バーチャルオフィス・コワーキング・自宅・シェアサロン・キッチンカー
結論: GBP に登録できるのは、営業時間中に、その場所で顧客と対面で対応する(または顧客のところへ出向く)ビジネスです。判断に迷ったら、①その場所で顧客に対応しているか、②来店型なら、その場所に常設の看板があるか(看板のない拠点から顧客のところへ出向く事業は、住所を非表示にして登録します)、③その場所を使う権利(所有か契約)があるか、の 3 つを確かめます。どれかが欠ける場所で登録すると、確認が通らないか、通っても後から停止されます。
なぜ大事か
登録できない場所でのプロフィールは、順位以前にいつ消えてもおかしくない状態です。Sterling Sky は停止の主な原因として、バーチャルオフィス・私書箱・コワーキングなどの「無効な住所」を上位に挙げています。停止からの回復では、名前と住所が一致する書類や、看板と店内を映した写真・動画を出すよう強く勧められていて、そもそも実態のない住所では、それを示せません。
逆に、条件を満たしているのに「自宅だから」「間借りだから」と登録をあきらめている事業者も多くいます。登録できるかどうかは、場所の種類ではなく、その場所で何をしているかで決まります。
基本の条件
Google は、ビジネスの形を次の 3 つに分けています。
| 種類 | どんなビジネスか | 住所の扱い | 例 |
|---|---|---|---|
| 実店舗ビジネス | 常設の看板がある拠点で、営業時間中に顧客と対面で対応する | 住所を表示する | 飲食店、美容室、クリニック、小売店、士業の事務所 |
| 非店舗型ビジネス | 顧客のところへ出向いてサービスを提供し、拠点では接客しない | 住所を表示せず、サービス提供地域を設定する | 出張清掃、水道修理、訪問介護、出張撮影 |
| ハイブリッド型ビジネス | 拠点で接客し、出張や配達も行う | 住所を表示し、サービス提供地域も設定する | 出前もする飲食店、店舗のある鍵屋、持ち込みと出張の両方に対応する修理店 |
ハイブリッド型として住所を表示するには、営業時間中にスタッフが店舗に常駐し、顧客に対応できる必要があります。拠点に看板が常設されていない場合は、実店舗とは認められず、非店舗型として登録します。
Google が登録を認めていないもの
| 認められないもの | 日本でよくある例 |
|---|---|
| 郵送先として借りているだけの住所(バーチャルオフィス) | 登記用の住所サービス、郵便物の転送サービス |
| 私書箱、遠く離れた場所の郵便受け | 私書箱、郵便局留め |
| 所有権や代表権を持たない場所で、継続的に行うサービス・教室・集会 | 公民館や貸しスタジオで毎週開くヨガ教室、カフェを借りて開く定期の相談会 |
| 見込み顧客の発掘(紹介・送客)だけを行う事業者 | 自社では施工しない一括見積もりの窓口、紹介料で稼ぐ送客業者 |
| オンラインだけで営業するビジネス | ネットショップのみ、オンライン講座のみ、オンライン相談のみ |
| 販売・賃貸の物件そのもの | 賃貸物件、売り物件、モデルルーム、民泊の部屋 |
| 年齢制限のある商品・サービスの非店舗型ビジネス | 店舗を持たない酒類の配達専門業者 |
一方で、ATM や無人の店舗のようなセルフサービスのビジネスは、顧客が使える連絡先を載せれば登録できます。季節営業のビジネスは、その場所に看板を年間を通して常設している場合だけ認められます。
業態ごとの判断
| 業態 | 判断 | 条件・注意 |
|---|---|---|
| バーチャルオフィス | × | その住所で顧客に対応していないため登録できない。登記の住所と GBP の住所は別に考える |
| レンタルオフィス(個室) | ○ 条件付き | 自社専用の個室があり、入口や館内案内に社名の常設の表示があり、営業時間中に顧客に対応できること。来客用の会議室を共用するだけなら難しい |
| コワーキングスペース | △ | わかりやすい看板が常に設置され、営業時間中に顧客対応できるスタッフが常駐している場合だけ。フリーデスクの契約では基本的に無理 |
| 自宅で来店型の事業(自宅サロン、教室、自宅兼事務所) | ○ | 顧客が来て対応を受ける場所で、表札とは別に屋号の常設の表示があること。住所を表示する |
| 自宅を拠点にした訪問型の事業 | ○ | 住所を表示せず、サービス提供地域を設定する(非店舗型ビジネス)。オーナー確認には自宅の住所を使う |
| レンタルサロン(時間貸しの個室) | × に近い | 使う時間だけ借りる場所は、その事業者の常設の看板がなく、代表権もないため、登録は難しい。サロン(施設)そのものは運営会社が登録できる |
| シェアサロン・面貸し | △ | サロン自体は 1 つのプロフィール。個々のスタイリストが独立した屋号・予約・会計で営業し、ブースに屋号の常設表示があるなら、別のビジネスとして登録できる余地がある。同じ住所の別ビジネスになるので、看板の違いがはっきり分かることが条件 |
| 間借り営業(昼と夜で別の店) | △ | 名前が異なり、看板の違いがはっきり分かる別のビジネスなら、同じ住所でそれぞれ登録できる。のれんや置き看板だけの間借りは、常設の看板と見なされにくい |
| キッチンカー・移動販売 | △ | 決まった出店場所を持たないなら、拠点(車庫や自宅)の住所を非表示にした非店舗型として登録するのが無難。他人の敷地での定期出店を「店舗」として登録するのは、代表権のない場所での継続的なサービスにあたるおそれがある |
| オンラインのみの事業 | × | ネットショップ、オンライン講座、オンライン診療のみなどは対象外。動画での確認もできない |
| ネットショップ + 実店舗・受け取り窓口 | ○ | 営業時間中に、スタッフがいる場所で顧客が受け取り・購入できるなら、その場所を登録できる |
| イベント・催事・ポップアップストア | △ | ポップアップストアを名指しした決まりはないが、季節営業の店でも一年を通して常設の看板があることが条件とされ、期間だけの出店は条件を満たしにくい。個別のイベントは登録の対象外で、イベント会場やホール(施設そのもの)は登録できる |
| 季節営業(スキー場、海水浴場の施設) | ○ 条件付き | 看板を年間を通して常設していること。シーズンごとに建てて撤去する施設は難しい。オフシーズンは臨時休業にする |
| ATM・無人店舗(コインランドリー、無人販売所、無人ジム) | ○ | 顧客が使える連絡先(電話など)を載せる。ATM は設置先の店舗とは別のプロフィールになる |
| 店舗の中の別事業(書店の中のカフェ、スーパーの中の薬局) | ○ | 別の事業者や別の部門として看板と窓口があれば、それぞれ別のプロフィール。母体のプロフィールに相手のカテゴリを足さない |
| 部門(病院の診療科、カーディーラーの整備部門) | ○ 条件付き | 対外的に独立した窓口・カテゴリ・営業時間がある場合。「家電店の中の Apple 製品コーナー」のような売場は不可 |
| 個人専門家(医師、歯科医師、弁護士、税理士、保険代理人、不動産の担当者など) | ○ 条件付き | 対外的に専門業務を行う本人であること、確認済みの事業所で営業時間内に本人に連絡が取れること。サポートスタッフは不可。1 人が専門分野ごとに複数持つことも不可 |
| 不動産会社の店舗 | ○ | 店舗は登録できる。扱っている物件やモデルルームは個別に登録できない |
| 民泊 | × | 部屋そのものは登録できない。ホテル・旅館として営業する施設は登録できる |
| バーチャルキッチン(宅配専門ブランド) | ○ 条件付き | ブランドを識別できる包装とサイトがあること。宅配のみなら住所を非表示にしてサービス提供地域を設定する。受け取りもできるなら、ブランドごとの常設の看板が必要 |
個人専門家のプロフィールの付け方
同じ事業所に複数の専門家がいる場合(複数の医師がいるクリニック、複数の弁護士がいる法律事務所など)、Google は次のように分けるよう定めています。
- 事業所(クリニック・事務所)のプロフィールを、運営組織が作る
- 専門家のプロフィールには、その専門家の名前だけを入れ、組織の名前は入れない
- その専門家が、ブランドを持つ組織を代表する唯一の専門家なら、組織のプロフィールを共有し、「ブランド名: 専門家名」の形の 1 つのプロフィールにすることを勧めている
実務では、医師個人のプロフィールにクチコミが分散したり、退職した医師のプロフィールが残ったりする問題が起きやすくなります。個人のプロフィールを作るかどうかは、集患の方針として事業所で決め、勝手に作らせないようにします。退職した専門家のプロフィールは、閉業や移転の扱いを含めて整理が必要です。
判断に迷ったときの 3 つの質問
- その場所で、営業時間中に顧客と対面で対応しているか(訪問型なら、その拠点から顧客のところへ出向いているか)
- その場所に、事業者の名前の常設の表示があるか(のれんや置き看板、紙の貼り紙は常設の表示と見なされにくく、壁・窓・館内案内などの固定の表示なら認められやすい)
- その場所を使う権利があるか(所有しているか、自社名義の賃貸借契約などがあるか)
3 つとも「はい」なら住所を表示して登録できます。1 だけが「顧客のところへ出向く」なら非店舗型です。2 か 3 が「いいえ」なら、その場所での登録はやめ、拠点を整えるか、非店舗型として登録できないかを考えます。
この 3 つは、動画によるオーナー確認で見られる内容とほぼ同じです。動画では、所在地(周辺の道路標識や建物)、看板、従業員しか入れない場所への出入りを示す必要があります(登録とオーナー確認)。動画で示せない場所は、登録できない場所だと考えると判断しやすくなります。
よくある違反と、起きること
- × バーチャルオフィスの住所で登録し、ほかの業者の書類でオーナー確認を通す → 競合からの報告や再確認で停止。回復の書類が出せない
- × 訪問型の事業なのに、自宅の住所を表示する → ガイドライン違反。住所の非表示を求められるか、停止される
- × 1 つの事務所に、事業ごと(リフォーム・外構・水回り)に別のプロフィールを作る → 重複と判断され、表示されなくなる
- × 実際には営業していない地域に、知人の住所や空き室を使って「支店」を作る → 存在しないビジネスとして無効化。アカウント全体の制限につながることもある
- × 期間限定のポップアップストアを登録し、終了後も放置する → 閉業マークを付けずに放置すると、来店者を誤った場所へ案内する
LocalBase に寄せられる相談でも、「登記の住所がバーチャルオフィスなので、そこで登録していいか」という質問は繰り返し出てきます。答えは「その場所で顧客に対応していないなら登録できない」です。事務所を構えるまでは、実際に顧客に対応している場所(訪問型なら拠点の住所を非表示にして)で登録します。
業種ごとの注意
- 医療・歯科: 診療科ごとに別のプロフィールを作れるのは、独立した受付や窓口がある場合だけです。医師個人のプロフィールは上の「個人専門家」の条件に沿います
- 士業: 自宅兼事務所でも、来客に対応し、屋号の表示があれば登録できます。訪問だけで事務所に来客がないなら非店舗型です
- 不動産: 店舗は登録できますが、物件やモデルルームを登録するのは認められません。分譲地の現地案内所や販売センターは、常設の看板・営業時間・販売の業務を行う事務所としての実態があるかで判断が分かれます(不動産)
- 美容: シェアサロンやレンタルサロンで働く人が個人で登録する場合は、上の表の条件を満たすか慎重に判断します。満たさない場合は、サロンのプロフィールでクチコミを集めるのが確実です
- 飲食: 宅配専門のブランドは条件付きで登録できます。同じキッチンから複数のブランドを出す場合は、ブランドごとに条件を満たす必要があり、追加の確認が求められます
複数店舗の場合
- 店舗を新しく出すときは、看板の設置と開業準備に合わせて登録します。開業日を入れておくと、開業の 90 日前から表示されます
- 撤退した店舗、期間限定の店舗は、閉業マークを付けて整理します。放置した店舗が多いと、一括でのオーナー確認を維持する条件(アカウントにエラーがないこと)にも響きます
- フランチャイズで、加盟店が本部とは別の事業者として営業している場合も、店舗ごとに 1 つのプロフィールです。本部が別に「エリア本部」のプロフィールを作ることは、顧客対応の窓口がない限り認められません
出店・閉店のときの処理は出店・閉店・移転・改装、加盟店のプロフィールはフランチャイズの権限を参照してください。
チェック項目
- 営業時間中、その場所で顧客と対面で対応している(または顧客のところへ出向いている)
- 来店型なら、その場所に屋号の常設の表示がある
- その場所を使う権利(所有か自社名義の契約)がある
- バーチャルオフィス、私書箱、時間貸しの場所で登録していない
- 訪問型なのに住所を表示していない
- 1 つの拠点に複数のプロフィールを作っていない
- 期間限定の店舗や撤退した店舗に閉業マークを付けている
よくある質問
Q. 登記上の本店はバーチャルオフィスで、実際の作業場は別にあります。どちらで登録しますか? 顧客に対応している、または顧客のところへ出向く拠点になっている作業場のほうです。作業場で接客しないなら、作業場の住所を非表示にした非店舗型にします。バーチャルオフィスの住所は使いません。
Q. コワーキングスペースの個室を借りています。登録できますか? 個室の入口や館内案内に社名の常設の表示があり、営業時間中に顧客に対応できるなら登録できる可能性があります。フリーデスクや、受付の共用だけの契約では難しいと考えてください。
Q. 自宅の住所を出したくありません。 訪問型なら住所を非表示にできます(非店舗型)。来店型の事業で住所を隠すことはできません。顧客が来る以上、住所は表示する前提です。
Q. ネットショップしかありませんが、倉庫で受け取りもできるようにしたいです。 営業時間を決め、スタッフがいて顧客が受け取れる窓口と看板を用意すれば、その場所を登録できます。受け取りが形だけで実際には対応していない場合は認められません。
Q. 月に数回、決まった公園でキッチンカーを出しています。 公園のような自分に代表権のない場所を、店舗として登録するのは避けます。拠点の住所を非表示にした非店舗型で登録し、出店の予定は投稿や公式サイト・SNS で知らせるのが無難です。
関連するページ
出典
- ビジネスの適格性とオーナー権限に関するガイドライン(Google ビジネス プロフィール ヘルプ)
- Google に掲載するビジネス情報のガイドライン(同。住所、非店舗型、チェーン、部門、個人専門家、バーチャル フードブランド)
- 非店舗型ビジネスとハイブリッド型ビジネスのサービス提供地域を管理する(同)
- 重複するプロフィールと所有権に関する問題を解決する(同)
- 動画の録画でビジネスのオーナー確認を行う(同)
- 開業日を追加する(同)
- What to Know About a GBP Suspension and How to Fix It(Sterling Sky)
- Are Food Trucks Eligible for a Google Business Profile?(Whitespark、2025 年 3 月)
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