GBP のオーナーと管理者の違い|権限の付け方・業者は管理者で招待・乗っ取り対策

最終更新 LocalBase 編集部監修: 寺師 岳見

結論: メインのオーナーは会社が管理する Google アカウント、予備のオーナーは経営者か本部の責任者、日々作業する店長・スタッフ・業者は全員「管理者」にします。オーナーはプロフィールを削除でき、ユーザーの出し入れもできるため、社外の人には渡しません。退職や契約終了のたびに権限を外し、毎月一度ユーザーの一覧を見直します。

役割の違い

GBP の役割は、オーナー(そのうち 1 人がメインのオーナー)と管理者の 2 種類です。以前あった「サイト管理者」は、今は「管理者」に名前が変わっています。

役割 何人まで できること できないこと
メインのオーナー 1 人 すべて。メインのオーナーの譲渡ができるのはメインのオーナーだけ 自分自身を外すこと(先にメインのオーナーを譲渡する必要がある)
オーナー 複数 ほぼすべて。ユーザーの追加・削除、役割の変更、プロフィールの削除 メインのオーナーの譲渡
管理者 複数 情報の編集、クチコミへの返信、投稿、写真、商品、サービス、分析情報のダウンロードなど ユーザーの追加・削除、プロフィールの削除

Google のヘルプにある権限の表から、実務で差が出るところを抜き出すと次のとおりです。

操作 オーナー 管理者
ユーザーの追加と削除 ○ ×
ビジネス プロフィールの削除 ○ ×
名前・カテゴリ・ウェブサイトの編集、閉業マーク、ビジネス グループの作成 ○ ○
営業時間・住所・電話番号・サービスの編集 ○ ○
投稿、写真、商品、クチコミへの返信 ○ ○
「Google による変更」の承認、予約機能のオプトイン ○ ○

つまり、日々の運用で管理者にできないことは、ユーザーの管理とプロフィールの削除だけです。業者やスタッフに「オーナー」を渡す理由はほとんどありません。

追加・変更・削除の手順

追加する

  1. ビジネス プロフィールを開く
  2. その他アイコン →[ビジネス プロフィールの設定]→[ユーザーとアクセス権]
  3. 左上の追加アイコンを選び、メールアドレスを入れる
  4. [アクセス]で「オーナー」か「管理者」を選び、[招待]

招待された人が承諾すると、すぐに使えるようになり、招待した人にメールが届きます。承諾されていない招待は[保留中]に残るので、不要ならキャンセルします。Google グループのアドレスは追加できません。

役割を変える: [ユーザーとアクセス権]で相手を選び、[アクセス]の横の[編集]から新しい役割を選んで保存します。変えられるのはオーナーだけです。

外す: 相手を選び[ユーザーを削除]。外された人にはメールが届きます。その人が書いたクチコミへの返信や投稿は、外した後も残ります。

メインのオーナーを譲渡する: ほかに少なくとも 1 人のオーナーか管理者が必要です。相手を選び、[アクセス]の編集から[メインのオーナー]を選んで保存します。

新しく加わった人の 7 日間の制限

新しくオーナーや管理者になった人は、7 日ほどの間、次の操作をするとエラーになります。

  • プロフィールの削除、削除の取り消し
  • ほかのオーナーや管理者の削除
  • メインのオーナーの譲渡

これは乗っ取りへの備えでもあります。権限を引き継ぐときは、追加 → 7 日待つ → 譲渡 → 前の人を外すの順で、日程に余裕をもって進めます。

推奨する持ち方

立場 役割 理由
会社が管理するアカウント(例: 会社のドメインで作った GBP 管理用のアドレス。普段の作業には使わず、総務や本部の責任者が保管する) メインのオーナー 担当者が替わっても会社に残る
経営者・本部の責任者 オーナー メインのオーナーのアカウントにトラブルがあったときの予備
店長・スタッフ 管理者 日々の更新に必要な権限は管理者で足りる
MEO 業者・制作会社・予約サービスの事業者 管理者 プロフィールの削除やユーザーの出し入れをさせない

メインのオーナーを個人の Gmail にしておくと、その人の退職・異動・アカウントの停止で、会社がプロフィールを失います。Google は、オーナーのアカウントが削除されると、そのユーザーがオーナーになっているビジネス情報もすべて削除されると説明しています(管理者のアカウントが削除された場合は、ビジネス情報への影響はありません)。オーナーのアカウントの事故は、プロフィールの事故です。

業者は「管理者」で招待する

Google は、代理人(MEO 業者など)は、可能な限りビジネスのオーナー自身にアカウントを作ってプロフィールを所有してもらい、自分は管理者として追加してもらうよう求めています。

業者から「オーナーで招待してください」と言われても、管理者で十分です。LocalBase に寄せられた相談では、オーナー権限を持った業者と解約で揉め、「GBP を削除する」と言われた例があります。オーナーなら実際にプロフィールを削除できてしまいます。

契約の前に決めておくこと

  • 業者の役割は管理者とすること
  • 業者が自社のアカウントで新しくプロフィールを作ったり、オーナー確認をしたりしないこと
  • 名前・カテゴリ・住所など重要な項目を変えるときは、事前に店舗の承認を取ること
  • 解約時に業者が自分のアカウントを外すこと(外さなくても店舗側で外せる)

業者とトラブルになったら

店舗側がオーナーなら、交渉の前に業者のアカウントを外します。手順は上の「外す」と同じです。外しても、それまでに業者が入れた情報や投稿、返信が消えることはありません。業者がオーナーになっている場合は、オーナー権限の取り戻し方の「MEO 業者が持っている」を参照してください。

退職者・異動者の権限を整理する

退職や異動のたびに、次を確かめます。人事の退職手続きのチェックリストに入れておくと漏れません。

  • その人が[ユーザーとアクセス権]に残っていないか。残っていれば外す
  • その人がメインのオーナーではないか。そうなら、退職前に会社のアカウントへ譲渡してもらう(7 日の制限を考え、早めに)
  • 通知メールの受け取り先が、その人のアドレスになっていないか
  • その人の個人アカウントで、別のプロフィール(重複)を作っていないか

乗っ取りとなりすまし詐欺への対策

アカウントを守る

  • オーナー・管理者のアカウントすべてに2 段階認証を設定する(パスキーや認証アプリが望ましい)
  • パスワードを使い回さない。共有しない(1 人 1 アカウントで追加する)
  • 会社のアカウントの復旧用の電話番号・メールを、個人のものにしない
  • SNS のアカウントも同じように守る(Facebook などの乗っ取りでは、個人アカウント 1 つから、紐づくページや広告アカウントまで奪われる例があります)

怪しい依頼に応じない

Google は次の点に注意するよう呼びかけています。

  • 知らない人からの「オーナーまたは管理者になるためのリクエスト」のメールは承認しない
  • お金と引き換えにプロフィールの作成や確認を手伝うという電話・メール・SMS に注意する。Google はこのサービスに料金を請求しない
  • Google がワンタイムパスワード(確認コード)や PIN を尋ねることはない。確認コードは、プロフィールを管理している人にも共有しない
  • Google の社員を名乗る相手には、名前を確かめ、@google.com のアドレスからメールを送るよう求める

「Google の者です。掲載が消えるので今すぐ確認コードを教えてください」という電話は、確認コードを使ってプロフィールを奪う手口です。

毎月の点検

  • [ユーザーとアクセス権]に、知らない人・退職者・契約の終わった業者がいないか
  • 名前・住所・電話・URL・カテゴリが変わっていないか(乗っ取りでは、まずここが変えられる)
  • メインのオーナーが会社のアカウントのままか

乗っ取られたら

管理画面に入れなくなった、知らない人がメインのオーナーになっていた、という場合は、Google ビジネス プロフィールのヘルプの[お問い合わせ]から、経緯と自分が正当なオーナーであることを説明します。営業許可証や登記事項など、名前と住所が一致する書類を用意しておくと話が進みやすくなります。並行して、自分の Google アカウントのパスワード変更と、ログイン履歴の確認をします。

チェーン店・複数店舗の場合

ビジネス拠点グループ

複数のプロフィールを複数の人で管理するときは、ビジネス拠点グループを使います。Google は、プロフィールを入れる共有フォルダのようなものと説明しています。

  • グループのオーナー・管理者は、グループ内のすべてのプロフィール(後から追加するものも含む)にアクセスできる
  • グループ内で、店舗ごとに個別のオーナー・管理者を追加することもできる
  • Google は、グループはビジネスやブランドごとに 1 つにとどめることを勧めている。ブランドや部署ごとに担当者が違う場合は、複数作れる
  • グループを分けると、各グループの担当者はそのグループの店舗しか見えない。その代わり、一括更新のスプレッドシートもグループごとに分かれる

グループの分け方、代理店の組織アカウント、入社・異動・退職のときの手順はグループと権限の設計で解説しています。

本部と店舗の分担の例

立場 役割
本部(会社のアカウント) ビジネス拠点グループのメインのオーナー
本部の担当者 グループの管理者(オーナーにするのは責任者だけ)
エリアマネージャー 担当店舗の管理者
店長 自店舗のプロフィールの管理者
業者・代理店 担当店舗のプロフィールの管理者。グループの管理者はグループ内のすべてのプロフィールを追加・編集・削除できるので、業者には渡さない。代理店は、代理店向けの「組織」アカウントから管理することもできる

店長に任せる範囲(クチコミの返信、写真、投稿、特別営業時間)と、本部が持つ範囲(名前、カテゴリ、住所、URL)を決めておくと、店舗ごとの表記のずれを防げます。LocalBase では、店舗が作った投稿や返信を本部が承認してから公開する運用ができ、権限は管理者のままでも本部の確認を挟めます。

フランチャイズ

本部と加盟店のどちらがオーナーを持つかは、加盟契約で決めておきます。本部が持つ場合も、加盟店の経営者を管理者に入れておくと、加盟店がクチコミに直接返信できます。脱退時の扱い(権限を加盟店に譲渡するのか、閉業にするのか)も決めておきます。

オーナーの持ち方の 3 つの型と、脱退・譲渡・直営化のときの処理はフランチャイズの権限で解説しています。

よくある質問

Q. オーナーは何人まで追加できますか? オーナーは複数追加できますが、メインのオーナーは 1 人だけです。人数の上限は公式には案内されていません。オーナーを増やすほど、削除など影響の大きい操作ができる人が増えるので、必要最小限にします。

Q. 管理者でもクチコミに返信できますか? できます。返信、投稿、写真、営業時間などの編集は管理者でできます。

Q. 店長が辞めたら、店長が書いたクチコミの返信は消えますか? 消えません。ユーザーを外しても、そのユーザーが行った返信や投稿は残ります。

Q. 共有のアカウントを作って、全員でログインしてもいいですか? 勧めません。誰が何を変えたか分からなくなり、退職者がパスワードを知ったまま残ります。Google も、各ユーザーが自分のアカウントを持てばパスワードを共有せずに管理できると案内しています。

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出典

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