やってはいけない外部施策|リンクの購入・低品質ディレクトリ・サクラの言及・クチコミの自作自演と、Google のポリシー・景品表示法

最終更新 LocalBase 編集部監修: 寺師 岳見

結論: 外部施策の違反は、Google のスパムポリシー(順位の評価を失う、手動による対策を受ける)と、景品表示法(措置命令で事業者名が公表される)の 2 つの面で失うものがあります。「被リンク○本」「クチコミ代行」「順位保証」「必ず AI に載る」をうたう施策は、ほぼすべてがどちらかに触れます。外部の評価は、実際のつながりと実際の来店客から生まれるものだけを積み上げます。

2 つのルール

Google のスパムに関するポリシー

Google は、検索ランキングを操作することを主な目的として、サイトへのリンクやサイトからのリンクを作る行為をリンクスパムと定めています。主な例は次のとおりです。

Google が挙げる例 店舗の外部施策でありがちな形
ランキングを上げるためのリンクの売買(お金、物品、サービスとの交換) 「被リンク 10 本 3 万円」、商品を送る代わりにリンク付きの紹介記事を書いてもらう
過剰な相互リンク、相互リンクのためだけのパートナーページ 「相互リンク募集」「リンク集」のページ
自動化されたプログラムやサービスでのリンク作成 「100 サイトに自動で一括登録」
相手が属性を付けるか選べない形で、契約の条件としてリンクを義務付ける 「協賛の条件として、nofollow なしのリンクを貼ること」
ランキングの評価を渡すテキスト広告・記事広告 有料の紹介記事なのに sponsored が付かない
プレスリリースやゲスト投稿の作為的なアンカーテキストのリンク プレスリリースの「渋谷 整骨院」という文字にリンク
質の低いディレクトリやブックマークサイトのリンク 中身のない「地域の店リンク集」への有料登録
ウィジェットやフッター・テンプレートに埋め込んで広く配布するリンク 取引先のサイトの全ページのフッターに自店のリンク
フォーラムのコメントや署名の作為的なリンク ブログのコメント欄、掲示板への書き込み
リンクとランキングの操作を目的とした価値の低いコンテンツの作成 自作の「地域紹介ブログ」を複数作って自店にリンク

Google は、広告やスポンサー活動のためのリンクの売買自体は通常の経済活動だと認めたうえで、そうしたリンクには rel="sponsored" か rel="nofollow" を付けるよう求めています。付いていれば違反になりません。

あわせて、Google に自動生成のクエリを送る行為(機械生成トラフィック)も、スパムに関するポリシーと利用規約への違反とされています。ボットなどの自動のアクセスで検索やクリックを水増しするサービスがこれにあたります。

違反すると、リンクの評価が無視される(効果がゼロになる)だけでなく、悪質な場合は手動による対策(Search Console に通知が届き、サイトの順位が大きく下がる)を受けることがあります。

景品表示法(ステルスマーケティング規制と不当表示)

ルール 内容 店舗の外部施策との関係
ステルスマーケティング規制(2023 年 10 月から) 事業者の広告なのに、広告であることが一般の消費者に分かりにくい表示は不当表示 店がお金や特典を出して書かせたクチコミ・紹介記事・SNS の投稿で、店の依頼と分からないもの
優良誤認・有利誤認 実際より著しく優れている、有利であると誤認させる表示 根拠のない「地域 No.1」「満足度 No.1」
No.1 表示の考え方(2024 年 9 月の実態調査報告書) 印象を聞いただけの調査を根拠にした「No.1」は、不当表示になりうる 有料の「ランキング 1 位」認定を広告に使う

消費者庁は、事業者が第三者に明示的に依頼していなくても、やり取りや対価の内容などから、事業者が表示の内容の決定に関わったと判断される場合があるとしています。違反すると措置命令が出され、事業者名と違反の内容が公表されます。

実際にあった措置命令(事業者名は伏せます):

時期 業種 内容
2024 年 6 月 都内の内科クリニック 割引と引き換えに、Googleマップに星 4〜5 のクチコミを投稿するよう来院者に依頼していた。ステマ規制の初めての措置命令
2025 年 3 月 歯列矯正の歯科診療所 星 5 の評価と感想の投稿を依頼し、見返りに 5,000 円分のクオカードを渡す、または治療費から 5,000 円を割り引いていた(対象の投稿は 9 件)
2025 年 3 月 通信販売の事業者(東京都が措置命令) インフルエンサーに依頼した Instagram の投稿を、依頼したことを示さずに自社サイトに載せていた。地方自治体によるステマ規制の初めての措置命令

GBP のクチコミだけでなく、ポータルのクチコミ、SNS の投稿、紹介記事にも同じ考え方が当てはまります。

やってはいけない外部施策の一覧

やってはいけないこと 具体例 触れるルール 起きること
リンクの購入 「被リンク 10 本」「ドメインパワーの高いサイトから」のパッケージ Google(リンクスパム) 評価の無視、手動による対策
相互リンク集 「相互リンク募集中」のページで、関係のないサイトとリンク交換 Google(リンクスパム) 評価の無視
低品質ディレクトリへの大量登録 「100 サイト一括登録」「地域の店リンク集」への有料登録 Google(リンクスパム) 評価の無視。移転のときに直せない古い掲載が大量に残る
自作のブログ群 「○○市の暮らしブログ」を複数作り、自店を紹介してリンク Google(リンクスパム) 発覚すると評価を失う
コメント・掲示板への書き込み ブログのコメント欄、地域の掲示板に店のリンク Google(リンクスパム) 評価の無視、書き込み先からの削除
プレスリリースのアンカーテキスト 「渋谷 整骨院 おすすめ」という文字にリンク Google(リンクスパム) 評価の無視
サクラの言及 スタッフや業者が一般の利用者を装い、SNS・Q&A サイト・掲示板で店を勧める 景品表示法(ステマ)、各サイトの規約 措置命令の対象になりうる。発覚すると炎上
クチコミサイトの自作自演 スタッフ・知人・業者にポータルや GBP のクチコミを書かせる 各サイトの規約、Google のクチコミのポリシー、景品表示法 クチコミの削除、プロフィールの制限、措置命令
特典と引き換えの高評価依頼 「星 5 で次回割引」「投稿したらドリンク無料」(店の依頼と分からない形) 景品表示法(ステマ)、Google のクチコミのポリシー 措置命令(上の実例)
有料の「No.1」認定・ランキング 「顧客満足度 No.1」の認定を買って広告に使う 景品表示法(不当表示) 措置命令の対象になりうる
検索・クリック・来店の水増し 業者に店名で検索・クリックさせる、GPS を偽装する Google(自動のアクセスは機械生成トラフィック、利用規約) 効果が続かない。お金を払い続けることになる
競合への嫌がらせ 競合に低評価のクチコミを書く、虚偽の閉業の報告をする、競合に大量のスパムリンクを向ける Google のポリシー、業務妨害などの法的な問題 自店の信用を失う。法的な責任を問われうる

クチコミのルールの詳細はクチコミのルール、依頼の正しい方法はクチコミの依頼を参照してください。

業者の見分け方

次の言葉が出てきたら、内容を詳しく確認してください。

売り文句 確認すること
「被リンク○本」「ドメインパワー○以上のサイトから」 リンクの購入にあたる。どのサイトか、なぜリンクが付くのかを聞く
「○○サイトに一括登録」 登録先の一覧を出してもらう。日本の利用者がいるか、解約後に情報を直せるか
「クチコミ代行」「クチコミを○件増やします」 誰が書くのか。実際の来店客以外が書くなら違反
「上位表示を保証」「成果報酬で 3 位以内」 Google は、お金を払って順位を上げることはできないと明記している。どんな施策で上げるのかを聞く
「AI に必ず載ります」 AI がどの情報を使うかは保証できない。どの AI の、どの質問で、何を根拠に言っているかを聞く
「クリック対策」「行動データの最適化」 検索やクリックの水増しの可能性がある
「業界初」「No.1 認定」 どういう調査で決まるのか。広告で使ってよい根拠があるか

契約の前に聞くこと:

  1. 具体的に何をするのか(作業の一覧)
  2. 作ったリンク・掲載・アカウントは、解約後にだれのものになるか
  3. GBP や各媒体のオーナー権限は自社に残るか(業者だけがオーナーになっていないか)
  4. 違反が見つかったとき、だれが責任を持つか

LocalBase に寄せられた相談でも、契約中だけ外部リンクを張り、解約の話が出るとリンクを外すと言って引き止める業者の例がありました。外部の掲載とリンクは、自社で一覧を持ち、自社で直せる状態にしておくことが大切です。

やってしまったときの立て直し

リンク

  1. 自分で作った・買ったリンクを外す: 相互リンク集のページを削除する、リンクを買った先に削除を依頼する、自作のブログを閉じる
  2. 外せないリンクは否認を検討する: 不自然なリンクが多数あり、それが手動による対策の原因になっている、またはなりそうな場合に、削除を依頼しても外れないリンクを Search Console の「リンクの否認」ツールで Google に伝えます。Google は、ほとんどのサイトではこのツールは不要としています。普通のリンクまで否認すると逆効果になるので、対象は慎重に選びます
  3. 手動による対策を受けた場合: Search Console の「セキュリティと手動による対策」で内容を確認し、問題を直してから再審査をリクエストします

クチコミ・言及

  1. 依頼をやめる: 特典と引き換えの依頼、スタッフ・知人への依頼をすぐにやめます
  2. 書かせた投稿を消してもらう: スタッフや知人が書いたクチコミは、本人に削除してもらいます
  3. 社内のルールを作る: スタッフが自店のクチコミを書かない、GBP のクチコミには特典を出さない、ほかの媒体で特典付きの投稿を募るときは評価や内容を条件にせず、投稿が店の依頼であることを分かるようにする(各媒体の規約も確かめる)
  4. これからは正しく集める: 来店客に、評価の高低を条件にせず、等しくお願いします

業者との契約

  • 契約の内容と、作られた掲載・リンクの一覧を出してもらい、解約の前に自社で管理できる状態にします
  • GBP や各媒体のオーナー権限が業者にだけある場合は、自社のアカウントをオーナーにしてもらいます

競合がやっている場合

違反 報告先
競合のサイトのリンクスパム Google の検索のスパムの報告
競合の GBP の偽のクチコミ 個別のクチコミは Googleマップの「クチコミを報告」。特典と引き換えの依頼や投稿の強要など店の行為は、「情報の修正を提案」の「事業活動を報告」
競合のステマ・不当表示 消費者庁の情報提供の窓口

報告で競合の違反が正されることはありますが、時間がかかり、確実ではありません。報告と並行して、自店はルールの範囲でできる施策に力を注ぎます。競合のビジネス名の違反の報告はビジネス名を参照してください。

業種ごとの注意

  • 医療・歯科: クチコミの依頼で措置命令が出た例は、2 件とも医療機関でした。医療広告ガイドラインでは、患者の体験談を自院の広告に使うことや、他院と比べて優れていると示す広告が禁じられています。ポータルや SNS での発信も同じ考え方で確認します
  • 整骨院・鍼灸院: 施術所の広告は、載せられる内容が法律とガイドラインで限られています。業者の作る紹介記事やランキングで、施術の効果をうたう表現をしないようにします
  • 美容: インフルエンサーへの施術の招待は、投稿に PR の表示をしてもらいます。施術の効果の表現は薬機法にも注意します
  • 飲食: 「投稿したら 1 品サービス」のような SNS のキャンペーンは、投稿が店の特典によるものと分かるように案内します

複数店舗の場合

  • 外部施策の方針(してよいこと・してはいけないこと)を本部で決め、店舗に共有します。業者の営業は店舗に直接来ることが多く、店舗が独自に契約すると、本部が知らないうちに違反が起きます
  • 店舗ごとの契約・掲載・リンクの一覧を本部で持ちます
  • クチコミの依頼の方法(カード、声かけの言葉)を全店でそろえ、GBP のクチコミには特典を出さないこと、ほかの媒体でも特典の条件に評価を入れないことを明記します。LocalBase のコンプラ表現チェックを使うと、投稿やクチコミ返信の表現を公開前に確認できます

チェック項目

  • リンクを買っていない。相互リンク集のページがない
  • 一括登録サービスや低品質なディレクトリに頼っていない
  • 自作のブログやサクラの言及で、第三者を装っていない
  • スタッフ・知人・業者にクチコミを書かせていない
  • GBP のクチコミに特典を出していない。ほかの媒体でも、特典の条件に評価の高さや投稿の内容を入れていない
  • 有料の掲載・招待の投稿には、広告(PR)の表示がある
  • 根拠のない「No.1」を広告に使っていない
  • 検索やクリックを水増しするサービスを使っていない
  • 業者に任せている外部施策の一覧と、各媒体のオーナー権限が自社にある

よくある質問

Q. 昔買ったリンクが残っています。今からでも外すべきですか? 外せるものは外します。外せないものは、買ったリンクが多数あり、手動による対策の原因になっている、またはなりそうな場合に、否認ツールで伝えることを検討します。Google はリンクの多くを自分で評価できるとして、ほとんどのサイトでは否認ツールは不要としています。

Q. 来店客にクチコミをお願いするのも違反ですか? お願いすること自体は問題ありません。問題になるのは、GBP のクチコミに特典を出すこと(評価を条件にしなくても禁止です)、特典と引き換えに高い評価を求めること、評価の高い人だけに頼むこと、スタッフや知人に書かせることです。

Q. 「投稿してくれたらドリンク 1 杯サービス」は違反ですか? 投稿の内容(評価の高さなど)を条件にせず、投稿が店の特典によるものと分かる形なら、問題になりにくいと考えられます。店の依頼と分からない形で、良い内容の投稿だけを集めると、ステマ規制に触れるおそれがあります。GBP のクチコミについては、Google はクチコミと引き換えに特典を提供することを認めていないので、GBP のクチコミには特典を出しません。

Q. 業者に「御社のためのリンクではなく、ポータルへの掲載です」と言われました。 掲載先の一覧と、それぞれの掲載が日本の利用者に使われている媒体かを確認してください。中身のない量産のサイトへの掲載は、効果がないだけでなく、古い情報が直せないまま残る原因になります。

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