AI による概要(AI Overviews)とは|AI モードとの違い、地域の検索での出方、店舗との関係
結論: AI による概要(英語名 AI Overviews)は、Google 検索の結果の上に、AI がまとめた回答と、その根拠になったページへのリンクを出す機能です。日本では 2024 年 8 月から表示されています。会話しながら調べられる「AI モード」は、同じ Google 検索の中の別の機能です。「渋谷 歯医者」のように店を探す検索では、今もローカルパックが中心で、AI による概要が多く出るのは「インプラントの費用」「整骨院と整体の違い」のような調べものの検索です。表示されるための特別な設定はなく、Google は、これまでの SEO の基本がそのまま当てはまると説明しています。
AI による概要の意味
AI による概要は、検索された質問に対して、Google の AI が複数のページの情報をまとめて短い回答を作り、検索結果のいちばん上に表示するものです。回答の横や下に、根拠になったページへのリンクが並びます。
Google は、AI による概要や AI モードでは、関連する複数のサブトピックやデータソースに対して検索を実行し、それをもとに回答を組み立てることがあると説明しています。1 つの質問から関連する検索を自動で行う、この仕組みを「クエリ ファンアウト」と呼びます。
AI モードとの違い
| AI による概要 | AI モード | |
|---|---|---|
| 出る場所 | 通常の検索結果の上 | 検索結果の画面の「AI モード」のタブ、または専用の入口 |
| 使い方 | 普通に検索すると、Google が必要と判断したときに出る | 自分で AI モードを選び、会話しながら質問を重ねる |
| 日本での提供 | 2024 年 8 月から | 日本語は 2025 年 9 月から順次 |
| 地域の店の探し方 | 出ることはあるが、店を探す検索ではまだ少ない | 「子ども連れで行ける、駐車場のある焼肉店」のような条件付きの質問に、店舗を挙げて答える |
Googleマップの中の AI の機能は、別に「マップに相談」があります(マップに相談とは)。
地域の検索での出方
Whitespark が 2025 年 5 月に米国の 3 都市・6 業種(配管、交通事故の弁護士、歯科、眼科、医院、不動産)・540 の検索で調べた結果では、検索の種類によって、AI による概要とローカルパックの出方がはっきり分かれました。
| 検索の種類 | 例(イメージ) | AI による概要 | ローカルパック |
|---|---|---|---|
| 地域の店を探す検索 | 「船橋 歯医者」 | 15% | 93% |
| 調べもの | 「親知らず 抜歯 腫れ いつまで」 | 92% | 6% |
| 両方の要素がある検索 | 「船橋 インプラント 費用」 | 97% | 17% |
米国の調査で、日本語の検索で同じ割合になるとは限りません。それでも、店を探す検索ではローカルパックが、調べもの・比較の検索では AI による概要が中心になる、という傾向は参考になります。
店舗にとって大事なのは、3 つ目の「両方の要素がある検索」です。費用・期間・選び方を地域名と一緒に調べる人は、来店の一歩手前にいます。ここでは AI による概要が出やすく、根拠として挙がるのは、サービスの内容や費用を具体的に書いたページです。
店舗との関係
材料になるもの
- Webサイト: Google は、ページがインデックスに登録され、検索結果にスニペット(説明文)が表示される状態であれば、AI による概要や AI モードで使われる対象になるとしています。サービスごとの内容・料金・流れを書いたページは、調べものの検索の根拠に選ばれやすいと考えられます(サービスごとのページ)
- GBP とクチコミ: 店を探す質問では、Google の AI は自社の地図のデータを使えます。営業時間・属性・サービス・クチコミの本文が、条件付きの質問に答える材料になると考えられています
- ほかのサイトでの紹介: 業種のポータルや紹介記事も、根拠として挙がることがあります(AI 検索で選ばれる要因)
測り方
Google は、AI の機能に表示されたサイトへの流入も、Search Console の「ウェブ」の検索のデータに含まれると説明しています。AI による概要からの流入だけを分けて見ることはできません。GBP のパフォーマンスでも、AI 経由かどうかは区別されません。決めた質問を毎月同じ条件で検索し、自店やサイトが根拠に挙がったかを記録するのが、今のところ現実的な方法です。
よくある誤解
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| AI による概要に出るための特別な設定がある | Google は、AI による概要や AI モードのための特別な最適化は不要としています。AI 向けの特別なファイルやマークアップも求めていません(AI 検索への備え) |
| 構造化データを入れないと AI に使われない | Google は、生成 AI の検索に構造化データは必要ないと明言しています。入れることに損はありませんが、条件ではありません(構造化データ) |
| AI による概要が出ると、マップの順位は意味がなくなる | 店を探す検索では、今もローカルパックが中心です。Google の AI もマップと同じ GBP とクチコミを材料にしているので、マップの運用は AI 検索の対策も兼ねます |
| AI による概要の誤りは、Google に頼めば直してもらえる | 回答の評価のボタンからフィードバックは送れますが、確実に直る方法はありません。誤りの元になっていそうなサイト(古いポータルの情報、閉店した店舗のページ)を直す方が確実です |
| AI による概要に出ないように、サイトを読ませない設定にすべき | 検索用のクローラーを止めると、通常の検索結果でもページの中身が読まれず、内容が紹介されなくなります。表示を細かく制御したい場合は、スニペットを制限する指定がありますが、店舗のサイトで使う場面はほとんどありません |
関連する用語
- AI モード: Google 検索の中で、AI と会話しながら調べる機能
- マップに相談: Googleマップの中の AI の機能
- クエリ ファンアウト: 1 つの質問から複数の検索を行う仕組み
- Search Console: AI による概要からの流入も含めて、検索のデータを見るサービス
- ローカルパック: 店を探す検索で中心になる、地図付きの店舗の枠
出典
- AI 機能とウェブサイト(Google 検索セントラル、2026 年 10 月確認)
- robots.txt の概要(Google 検索セントラル。クロールの拒否と検索結果からの除外の違い)
- AI による概要 : ウェブにつながる新しい方法 / Google 検索の AI モードを日本語で提供開始します(Google Japan ブログ)
- New Research: AI Overviews for Local Business Searches(Whitespark、2025 年 5 月)
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